センスがいいと話題になった『呪術廻戦』の「あおり文」。コミックスにも収録して欲しいという声も 著:芥見下々『呪術廻戦』第1巻(集英社)

【画像】「さすが集英社の編集は違う」あおり文が最高だったマンガ(4枚)

「引力、即ち愛!!」で衝撃のラストが救われる!

 マンガの「あおり文」とは、内容を盛り上げるためにコマの上などに載せられたフレーズのこと。雑誌などの連載マンガで最後のコマには必ずといっていいほど採用されています。最近では「週刊少年ジャンプ」で連載中の『呪術廻戦』での「さあ、デザートで人生の口直しを。」という「あおり文」が「センスがいい」と話題になりました。他に、多くの人の「印象に残っているマンガのあおり文」を紹介します。

 特にあおり文が好評な作品は『新テニスの王子様』。作中で「王様(キング)」と呼ばれている跡部景吾の登場シーンで放たれるあおり文には「新しい国が生まれた……!!」「目覚めた王の宣戦布告!!!」など「王」を意識したものが満載です。さらに跡部が苦戦する場面では「傷だらけの戴冠式!!」との徹底ぶり。ファンの間でも「さすがに集英社の編集は違う」と感心する声が上がっています。

『ジョジョの奇妙な冒険』もあおり文が面白いと評判になることの多い作品。とくに「ストーンオーシャン」シリーズに登場する「引力」というセリフがカギとなり、最終回に使われた「引力、即ち愛(ラブ)!!」というあおり文は「衝撃的な話に感動のパワーを与えている」と伝説になっています。また敵であるプッチ神父とのバトルシーンで使われた「突っ込まれて正解!!」は、「カオスな場面なのに笑える」と人気です。

 最後のコマが話題になることの多いあおり文ですが、『ゴールデンカムイ』は扉絵のあおりが秀逸だといわれています。ヒロインとともに厳しい戦いを乗り越え、時には一緒にのんびりと昼寝をするアザラシが描かれたシーン。「もしも俺が鳴くならば、それは別れの時だろう。」と、ヒロインへの信頼を語るあおり文は何とも渋いものですが…… 扉をめくると、次のコマではまさかの展開に。ヒロインが「食料」としてアザラシを仕留める描写が描かれていました。他にも作品の一部といえるほどのあおり文が多数掲載されており、「単行本になったときも残しておいてほしい」と望む読者も少なくないようです。