ラテラルロッドの調整方法
セッティングは真ん中ではダメ
長さのセッティングについて説明します。
ラテラルロッドが用いられるサスペンション形式では、走行中にリアタイヤ全体が左右に動きます。そのため、車体中央に調整しただけでは、走行中にサスペンションがストロークした際にタイヤがフェンダーに当たってしまう場合があります。
そのため、走行状態を考慮して長さを調整する必要があります。可能であれば、最大重量積載時の走行でも、タイヤがフェンダーに当たらない位置に調整したいものです。
理想の調整
車の車体には、歪みやブッシュのよれ等で生じる誤差があります。リアフェンダーとタイヤのクリアランスに合わせてロッド長さを調整したとしても、それが本当に車体中央かどうかは怪しいものです。
本来はラテラルロッド交換してもアライメント等の調整は必要ありませんが、四輪トータルアライメントテスターで、フロントに対してリアを真っ直ぐの位置に調整するのが理想的です。
さらに、それを基準に自分の車の使い方に合わせて調整しましょう。少しだけ長くしてみたり、短くしてみたり、いろいろセッティングを変えての走行を試してみて、直進性や左右のコーナリングバランスなどを確認します。
単純に真ん中に合わせるだけで良しとせずに、せっかくの調整機構を活用することをご提案します。
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ラテラルロッドの交換工賃
部品が10,000円程度、工賃はお店によりますが5,000円~7,000円前後で交換できるようです。
ディーラーは基本純正部品以外の取り付けなどは行っていないと考え、整備工場などリフトを設置しているところに依頼するとよいでしょう。
ラテラルロッドが折れたり曲がったりするとどうなる?
車体後部からの異音はラテラルロッド破損かも
異音や車体がフラフラと安定して走行できない状態は、ラテラルロッドが破損してる可能性があります。危険なので直ぐに修理工場やカー用品店に見てもらうことをおすすめします。
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ラテラルロッド周りのトラブルは事故に直結するので注意
ラテラルロッドは、車リアサスペンションの横方向にかかる力を、それ一本で全て受け止めています。そのため、強度が非常に重要です。
しかし、ロッド自体、ネジ部が極端に細いものや、溶接がしっかりできていない製品が販売されていたり、材質によっては曲がることなく、折れてしまう粗悪品が出回っているのも事実です。
もし、強い横Gがかかった状態で、ラテラルロッドが機能しなくなったとしたら事故は必至です。コントロールを失った車はどこに吹っ飛んでいくのか予測できません。
ラテラルロッドを、単なる車高を下げる際の調整ロッドとは考えずに、サスペンションアームの一つであるということを意識して選んでいただきたいと思います。