JR東海の2023年度期末決算、営業収益は前期比22.1%増 新幹線・在来線とも利用増で

JR東海は2024年4月30日、2023年度期末決算を公表しました。

2023年度は、コロナ禍からの回復に伴い、東海道新幹線・在来線ともに利用が増加したことなどから、連結営業収益は前年と比べ増加、一方、営業費は、当社の物件費やグループ会社における売上原価の増等により増加しましたが、増収・増益となりました。この結果、営業収益は前期比22.1%増の1兆7,104億円、経常利益は前期比77.9%増の5,469億円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比75.2%増の3,844億円でした。

運輸事業では、当期における輸送実績(輸送人キロ)は、東海道新幹線は前期比24.4%増の527億5千1百万人キロ、在来線は前期比8.2%増の84億人キロとなりました。この結果、運輸事業の営業収益は前期比24.2%増の1兆4,083億円、営業利益は前期比65.3%増の5,596億円でした。

このほか、流通業では連結子会社の東海キヨスクとJR東海パッセンジャーサービスが合併し、新たにJR東海リテイリング・プラスが発足。駅ナカ等でお土産や駅弁をワンストップで購入できるようになったほか、多様なニーズに対応した商品の品揃えを実現。さらに、ショッピングサイト「JR東海MARKET」では、「東海道新幹線再生アルミ」を使用するなど、多彩な商品展開を実施。この結果、営業収益は前期比15.8%増の1,606億円、営業利益は前期比66.1%増の138億円となりました。

なお、JR東海は、今後取り組む施策として、東海道新幹線については、「のぞみ12本ダイヤ」を活用して、需要にあわせた弾力的な列車設定を行い、N700Sの投入を推進し、既存のN700Aタイプに対しても、N700Sの一部機能を追加する改造工事を進める計画です。また、在来線では通勤型電車315系の投入を進めるとともに、新型特急車両385系量産先行車の新製に向けた詳細設計を進めるとしています。