PEラインとリーダー号数の組み合わせ

PEラインにリーダーを接続して使用する際、何号のPEラインに何号のリーダーを接続するのがよいのでしょうか?

一般的には「PEラインの号数×4=リーダーの号数」というのが標準的な組み合わせとされています。たとえば1号のPEラインなら4号のリーダーを接続するといった感じです。
号数はラインの直径を基準とした規格表記ですが、トーナメントラインなどで強度表記の場合、メインラインの4倍程度の強度があるリーダーを使用すればよいわけです。0.6号なら2.4号、4号なら16号となるわけですが、ラインメーカーによっては同号数でも強度はバラバラなことがありますので、リーダーの組み合わせには強度のバランスを考えて選択するのが大切。近年ではPEラインの性能が向上したことで、PEラインの4倍の強度のリーダーを使用するというパターンは崩れてきていますが、メインラインの4倍の強度のリーダーを組み合わせるというのは基本として押さえておきましょう。対象とする魚のサイズや釣り方に合わせて多少組み合わせを変え、臨機応変にリーダーをチョイスすれば大丈夫です。


200lbリーダーとルアーとの接続。太いリーダーにはスリーブ止めも有効。スイベル、スプリットリング、アシストライン、アシストフックに至るまで、全ての強度を把握してラインシステムを構成することが大事

ところで、なぜ4倍の強度のリーダーを用いるのか? というと、リーダーとルアーあるいはリングなどの金物との結束強度を確保するためです。
ラインシステムとして全体の強度をバランスよく構築するためには、結束方法とその結束強度を把握しなければなりません。メインラインとリーダーの接続、リーダーとルアーの接続を考えた場合、結束強度やリーダーの強度がメインラインの強度を上回らないとメインラインのよさ(強さ)を活かせません。先人たちは多くの試行錯誤と経験から、約4倍の強度のリーダーを用いるのが妥当だと導き出しました。それが現在もスタンダードとなっているわけです。

ではもっと強く10倍とすればどうなのかといえば、やはりPEラインとリーダーの太さのバランスが悪くなり、リーダー使用のメリットよりもトラブルが多くなります。何事もほどほどがよいようです。

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リーダーの材質や長さは用途次第

リーダーに用いるモノフィラメントラインには「ナイロンライン」「フロロカーボンライン」を用いるのが一般的です。
ナイロンラインは柔軟で伸縮性があり、適度な伸びがクッションとなってPEラインの欠点をカバーします。一方、フロロカーボンラインはナイロンラインよりも硬めで張りがあります。強度的には同直径ではナイロンラインより劣りますが、伸びが少ない特性を持っています。それぞれの特性を押さえてリーダーの材質を選択しましょう。

たとえば、ナイロンラインはその特性からキャスティングゲームなどに使われることが多いライン。大型のマグロをねらったジギングに用いるのは、ショックを上手く吸収してくれるのが理由でしょう。フロロカーボンラインのリーダーは伸びが少ない、硬めでクセがつきにくいことから、そのほかの一般的なジギングに使用されることが多いです。


フロロカーボン製、ナイロン製のリーダー

次に、リーダーの長さはどのくらいがよいでしょうか。
ショック吸収性を重視すれば、10mものロングリーダーとする場合もあれば、逆に伸びを嫌って1.5mと短く設定することもあります。極端な場合は1m以下の長さとすることも…。キャスティングでの釣りにしろ、ジギングで釣るにしろアングラーの好み次第というのが実のトコロなのです。
また、対象とする魚の大きさもリーダーの長さを設定する目安となります。やはり大きい魚には、リーダーを体に巻かれた場合を想定すれば長いリーダーが有利でしょうし、船ベリでのやりとりにもロングリーダーは安心感があります。対象魚が小さい場合は長さよりもルアーの操作性や感度を優先すればよいでしょう。