果たして国産ファミリーセダンで、ちょいワルオヤジに似合う、乗ってほしい車などあるだろうか…ここでクラウンやセド/グロなど、凄みのあるセダンを出すのはたやすいのですが、「いかにも」であると同時に高級すぎ、ファミリーセダンとは言えません。
さりとて、あからさまなスポーツ路線や4WDターボなら何でもいいとは言えないと悩んだ末、「5ナンバーでスポーティ、そして決して保守的ではない、アヴァンギャルドなファミリーセダン」を厳選してみました。
日産 プリメーラ(初代・1990年)
酷評されるほどのヨーロピアンテイストが、ある意味アウトサイダー
日産が1990年代の技術世界一を目指した「901運動」で生まれた車のうち、純粋なブランニューモデルとして登場、1.8〜2.0L級のFF4ドアセダン、とだけ聞けば凡庸なファミリーセダンそのもので、広くて背の高いキャビンによる見た目もそう思わせます。
しかし、発売当時は背が低くスポーティ、セダンというよりクーペ的な4ドアハードトップ全盛期でしたし、固められた足回りは従来の柔らかくソフトな当時の国産車と違いすぎ、全くフワフワせず乗り心地が悪いと不評なほどでしたが、これこそヨーロピアンスタイル。
保守的なようでいて中身は斬新、かつ革新的というのは、ちょいワルオヤジにも当てはまるキーワードだと思いませんか?
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シビックフェリオSiR(5代目・1991年)
見た目と裏腹の走りに、イタズラっぽく笑うちょいワルオヤジが見たい
5代目EGシビックは、「スポーツシビック」という別名の通り、4代目EFの4輪ダブルウィッシュボーンサスを熟成、ストローク不足による接地性の悪さを克服した、走りの楽しい車とはいえ、印象深いのはあくまでハッチバックの話。
新たにフェリオのサブネームが与えられた4ドアセダンは、フロントマスクこそハッチバック同様なものの、後席ドアと独立トランクがついた姿はファミリーセダンそのもの。
しかし、「SiR」グレードは、ハッチバックの同名グレードと同じB16A DOHC VTECエンジンを積んだホットモデル。
何の期待もせず助手席に乗り込んで出発すると、運転席でちょいワルオヤジの「ニヤリ」と笑う顔が思い浮かびそうです。