キャブ車の魅力は?

キャブ車ならではの音が良い

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キャブ車のエンジンサウンドはインジェクターのそれとは決定的に異なります。空気が吸気されている様子を実感させるサウンドです。電子制御されているインジェクションと比較して機械的とも表現できます。

気持ち良いスロットルレスポンス

実際にキャブ車を運転してみるとわかるのですが、アクセルペダルに忠実に反応します。巷で言われる「スロットルレスポンスが良い」という表現がピッタリ。

もちろんインジェクションの自動車でもスロットルレスポンスに優れる車種はありますが、現代の自動車とは異なる、五感に響くサウンドを体感できます。

キャブレターのセッティングを楽しめる

市販車の状態のインジェクションとは異なり、キャブレターであれば自身でセッティングを行うことができます。アイドリング時の回転数を低く高くしたり、気持ちよく走れる回転域を狙った燃調のセッティングなど。

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キャブ車のメリットとデメリット

構造がシンプルで部品代が安い

キャブレター
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電子制御キャブレターというものもありますが、基本的にキャブレターは霧吹きの原理で燃料を噴射する機械的かつ自然な機構です。

つまりインジェクションと比べて圧倒的に単純な構造で、キャブレターの部品代はインジェクションよりも比較的安くなっています。

ただし基本的にキャブ車は年式が古くなってきているのでキャブレター本体が欠品していたり、新品・中古問わず総じて価格高めとなっている印象です。

定期的なメンテナンスやセッティングなどがより求められる

インジェクションでもキャブレターでも定期的にメンテナンスは必要ですが、特にキャブレターはコンディションを保つのに手間暇かかる燃料装置です。

外気温度や高度が変化するとエンジンがかかりにくくなったり、キャブレターからオイルが漏れるなんてことも時折あります(いわゆるオーバーフローという現象)。

現代では趣味性の強い乗り物に

日常生活での使い勝手を考えると、インジェクションに軍配が上がることは言うまでもありません。インジェクションのほうが圧倒的に楽です。

簡単にエンジンをかけられますし、最適化された電子制御で燃費も良し、どちらかというと走行音もキャブ車より静かな印象です。現代におけるキャブ車は趣味性の強い乗り物と考えても良いでしょう。

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