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大谷翔平も使ったマンダラチャート。仕事にも活きる9マスの思考法の秘密とは

パラサポWEB

「自分一人では発想に限界があって埋められない部分があっても、仲間と一緒に作ると意見を出し合って協力しながら作っていくことができます。これによってコミュニケーション、ブレインストーミングができるので、組織内で意思疎通をはかるのにも適しています」

PDCAサイクルではなくCAPDサイクル

ビジネスシーンでは当たり前になっているPDCAサイクル。これはPlan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策・改善)の仮説・検証プロセスを繰り返し、業務改善などに役立てるというもの。

「マンダラチャートを開発した私の父は『仏教―(マイナス)宗教=システム思考』だということに気づき、人生とビジネスを豊かにする発想法として曼荼羅を活用することを思いつきました。仏教には、『苦集滅道』という考えがあります。これは、PDCAではなく、順番を変えたCPADサイクルになっているんです」

仏教の苦集滅道とは

苦:人生で出会う様々な問題や困難、試練 集:問題や困難、試練を生み出している原因 滅:問題や試練が解決された状態 道:「滅」に至る方法

「マンダラチャートで問題解決をする場合は、この『苦集滅道』、つまりCAPDサイクル手法を使うといいと思います。いきなり目標を立てるのではなく、1番目に現状を分析してチェックする。2番目に原因を考える。3番目に理想の状態を描く。4番目に実践活動をする。こうしたサイクルを意識してマスを埋めていくと、やりやすいと思います」

こんなことにも使える、マンダラチャートの活用法

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マンダラチャートは貯金やダイエット、事業の成功など、目標達成に役立つのはわかるが、それ以外にどんな使い方があるのだろうか。

「マンダラチャートは難しいことをわかりやすく多くの人に伝えるための曼荼羅が起源ですから、マインドマップのように発想を広げるのと同時に、人に何かを伝える時にも役立ちます。たとえば一般的な企画書や報告書、議事録などをWordで作る場合、ページが何枚にもなり、最終的に何を伝えたいのか分からなくなることがあります。しかしマンダラチャートを使えば、1枚で完結するので、相手に伝わりやすく、読む側もひと目で全体像を把握することができます。たとえば、A型チャートを新規商品開発の企画書を作るとします。その場合、いつ、どこで、誰が、なんのために使う商品なのか、といった5W2Hを1枚にまとめることができます」

この他にも、松村氏の著書『仕事も人生もうまくいく!【図解】9マス思考 マンダラチャート』には実際に松村氏のセミナーで参加者が作ったマンダラチャートがいくつも掲載されているが、その目的は実に多彩だ。最後にその一部をご紹介しよう。

《A型チャート》 例1:自社のホームページを作成(会社経営者) 例2:ひろしま国際平和マラソンに参加(30代女性) 例3:高次脳機能障害の90歳の母の闘病を支える(60代女性)《B型チャート》 例1:自社の成長(不動産業経営者) 例2:プロ野球選手になる(小学校6年生男子) 例3:台湾旅行記(20回以上台湾に渡航した方)

B型チャートの例3、「旅行記」は意外な使い道だが、マンダラチャートは何かの記録や報告書、レポートとしても役立てられるのだ。このようにマンダラチャートの利用者は子どもから大人まで、目的も趣味や仕事、親の介護や旅行記など多岐にわたっている。マンダラチャートには使う人や目的を選ばない無限の可能性があるようだ。

松村氏は自身の著書の中で次のように語っている。

こんにちの大谷選手の活躍はもちろん本人の努力の賜物ですが、目標を明確にしたり、モチベーションを維持するために「目標達成シート」が果たした役割は少なくないでしょう。マンダラチャートは、行きたい場所を目指す際の地図のようなものです。
――『仕事も人生もうまくいく!【図解】9マス思考 マンダラチャート』(青春出版社)より

アイデア次第でどんな目的、目標にもたどり着ける地図を作ることができるマンダラチャート。後編では、その具体的な書き方や使い方について解説する。

text by Kaori Hamanaka(Parasapo Lab)
写真・素材提供&取材協力:一般財団法人日本マンダラチャート協会
https://mandalachart.jp/


<参考図書>
『仕事も人生もうまくいく!【図解】9マス思考 マンダラチャート』

松村剛志著・青春出版社刊


『日本人メジャーリーガーが目標達成した!夢を叶えるマンダラチャート』
マツダミヒロ著 松村剛志監修・宝島社刊


<参考図書>
『日本人メジャーリーガーが目標達成した!夢を叶えるマンダラチャート』

マツダミヒロ著 松村剛志監修・宝島社刊

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