YouTubeに公開された『HUNTER×HUNTER』ゴン×キルアPV(CV:潘めぐみ、伊瀬茉莉也)のサムネイル  (C)P98-22

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「待ちすぎてヘンになりそう!」 ファンも待ちわびる長期休載中のマンガ

 毎週、毎月とマンガを連載し続けるというのは大変な作業で、人気作ながらさまざまな理由で長期休載に入ってしまったマンガは多々あります。今回は長く休載しているものの、多くのファンたちが復活を待ち望んでいる名作3選をご紹介します。

NANA

 2000年7月号から『cookie』(集英社)で連載が始まったのが、少女マンガ『NANA』です。作者の矢沢あい先生は『天使なんかじゃない』『ご近所物語』など、数々の名作を生み出した人気少女漫画家として知られています。

 同作は、ともに「ナナ」という名を持つふたりの女性が、新幹線の隣の席に乗り合わせたことがきっかけで、同居を始めるところから始まる物語です。

 歌手になる夢を叶えるために上京した大崎ナナと、彼氏を追いかけるために上京した小松奈々という、一見正反対のコンビが周囲の人びとと関わりながら、それぞれの幸せと向き合っていきます。恋愛だけでなく、ふたりの「ナナ」に関わってくる多くの人物たちの交錯する人間模様が見どころで、 多くの読者の心をつかみました。

 そんな『NANA』は、2009年8月号から現在まで休載中です。理由は作者である矢沢先生が病気療養をするためということでしたが、詳しい病名などは明かされていません。

 2022年から2023年にかけて各地で開催された『ALL TIME BEST 矢沢あい展』には、矢沢先生からのコメントも寄せられていますが、連載開始については触れられておらず、『NANA』の連載開始時期は未定のままです。

 ちなみに矢沢先生は、2022年7月に「日テレNEWS NNN」に掲載されたインタビューのなかで「今後は体調管理しつつ、少しずつでもまた作品を描いていけたらと思っています」と、ファンにとってはうれしいコメントを残しています。

 矢沢先生の体調の回復が第一優先ではありますが、連載休載から14年が経った現在でもファンから人気は根強いです。

バガボンド

『バガボンド』はバスケットボールマンガ『SLAM DUNK』で有名な井上雄彦先生が、1998年から「モーニング」(講談社)で連載を開始したマンガです。

 同作は吉川英治氏の小説『宮本武蔵』をもとに描かれており、井上先生らしい大胆さと、斬新さを加えた新しい「宮本武蔵」像を表現したことで一躍話題になりました。

 その後、講談社漫画賞や文化庁メディア芸術祭大賞、手塚治虫文化賞マンガ大賞など数々の賞を総なめにしている『バガボンド』ですが、2015年2月を最後に休載が続いています。

 2022年の映画『THE FIRST SLAM DUNK』の公開に伴い映画公式サイトで行われたインタビューで、井上先生は「『バガボンド』は『SLAM DUNK』とは全然違うことをやりたくて。(中略)まだ終わっていないんですけど。もうね、早く描きたいんです。」と、『バガボンド』への気持ちについて言及しています。

 SNS上でも「いつになったら連載再開されるの?」「待ちすぎてヘンになりそう!」などと熱烈なファンからの声が挙がっており、再開すれば大きな話題となりそうです。

HUNTER×HUNTER

 1998年から「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載開始された『HUNTER×HUNTER』は、『幽☆遊☆白書』『レベルE』と、ジャンプでヒット作を生んできた冨樫義博先生による作品です。

 連載初期から休載は多く、2006年途中から長期休載に入ると、その後は何度も長期休載してから短期で連載が行われるという形態が続きました。2022年に画業35周年を記念して開催された展覧会「冨樫義博展 -PUZZLE-」に寄せた冨樫先生のコメントにて、先生は日常生活にすら支障をきたすような重度の腰痛に長年悩まされていたことが明らかになっています。

 そして、2022年12月にジャンプ誌上「で連載形態の変更が発表され、『HUNTER×HUNTER』は冨樫先生の体調を鑑み、「週刊連載ではない掲載形態」で継続されることが発表されました。

 その後、2023年の10月2日には、X(旧・Twitter)で冨樫先生公式アカウントに、「Start over」の言葉とともに原稿の一部を撮影した写真が公開されました。復活を匂わせる投稿に、「冨樫先生の作品はみんなが待ちわびている」など、世界中から連載再開を期待するファンの声が多く挙がっていました。

 その前に冨樫先生のアカウントが更新されたのは23年3月9日のことで、その際は「No.401完成。制作体制は固まっていませんが、机での作業時間が少しずつ増えて来ただけでも嬉しい」とつぶやいています。

 連載をもつ漫画家は、その過酷な仕事で体調を崩す方が多いようです。体調を第一に考え、皆さんが万全な状態で復活されることを願うばかりです。