運転していると窓の曇りが気になることがあります。その原因とは何なのでしょうか。またお手入れの方法とはどのようなものなのでしょうか。
クルマの窓ガラス内側「水拭き」だと余計に曇る!? その理由は?
クルマの窓ガラスの汚れが気になり、洗車するもののしっかり落としきれないこともあります。
その原因は窓ガラス内側の汚れ。どうやって掃除したらよいのでしょうか。
黄砂や花粉、砂などで、クルマが汚れてしまったら丁寧に洗車しますが、なかなか窓ガラスの汚れが落ちきらず、納得できる仕上がりにならなかった経験を持つ人もいます。
その原因は、窓ガラス内側にあることがあります。それでは、内側の窓の汚れはどのように掃除したらよいのでしょうか。
そもそも窓ガラス内側の汚れの原因は、大気中のほこりやチリ、乗っている人の汗や手垢、車内で飲み食いしたときの食べかすなどです。
とりわけ気になるのが、前方を確認するときに必ず見るフロントガラス。光を透過することから、汚れが目立ちやすい箇所でもあります。
そういった窓ガラスの内側の汚れは、ほとんどが水溶性のため、特別な洗剤を使う必要がないとされていますが、水拭きだと余計曇りが目立つこともあるようです。
これについて、東京AUTO洗車の担当者は以下のように話します。
「水拭きしても完全にはきれいにならないのは、水道水にいろいろな成分が含まれているためです。
また、しっかりと水分を拭ききれず、水ジミになってしまうこともあります。
きれいな水道水で水拭きをした後、乾いた清潔なタオルや布でしっかりと拭き上げることが重要です」
水道水には、塩素やトリハロメタン、アルミニウムなど、さまざまなものが含まれていて、これらはクルマの洗車にとって「不純物」となります。
さらに補足すると、水道水以上にさまざまな成分が含まれている洗剤は拭き残しが目立ってしまうため、頑固な汚れでない限り使用は避けたほうがよいとされています。
なお、洗車専門店では、窓ガラス内側はもちろん、ボディの洗浄やすすぎにも不純物を含まない「純水」を使用しているようです。
しかし、わざわざ一般家庭で純水を用意するのは簡単ではありません。そこで、気を付けたいのが、丁寧な拭き上げです。
水道水の中に入っている不純物が少しでも残ると、しつこい水ジミの原因となるため、自然乾燥する前にしっかりと拭き取る必要があります。
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カンタンにできる窓ガラス内側の“正しい掃除方法”とは?
水道水には不純物が含まれているため、水拭きしても余計に曇ることがあります。
そのため洗車専門店では、「純水」を使いますが、一般ドライバーが洗車のためだけに業務用のろ過装置を購入するのは現実的ではありません。
しかし、純水と同じ「精製水」をドラッグストアや薬局で購入し、洗車に使うという人もいるようです。
精製水とは、蒸留やろ過などの方法を用いて水道水から不純物やミネラルを取り除き、純度を高めた水のこと。
一般的には、コンタクトの洗浄や加湿器の水などとして使われています。
店舗によっては、2リットルの精製水が350円ほどで購入できるため、目につきやすいフロントガラスの内側だけでも精製水で水拭きしてもよいかもしれません。
さらに、窓ガラス内側の掃除で使う液体について、前出の担当者は 「窓ガラスの内側の汚れは、ほとんどが水溶性の汚れなので水で落ちますが、油分を含んだ汚れには古新聞やウーロン茶を使う方法でも効果的です」と話します。
たとえば、お菓子などをつまんだ手で窓ガラスを触ってしまったとき、水だけでは汚れが落ちきらないかもしれません。
その場合は、古新聞やウーロン茶、消毒用エタノールを使用するとよいとされています。
消毒用エタノールの主成分は、アルコールのため、油性の汚れを分解および洗浄するのに適しています。
さらに、アルコールは速乾性に優れているため、再度拭き上げなくても問題ありません。
ただし、消毒用エタノールは染色してあるシートカバーやレザーシート、合皮などにこぼすと変色してしまう可能性もあるため、掃除するときは慎重に作業する必要があります。
また、クルマの窓ガラスを拭く際には、複数回にわたって拭き作業をすることも重要です。タオルは3枚用意してあると理想的です。
1枚目のタオルで汚れを落とし、2枚目のタオルで水分を取っていき、3枚目のタオルで残っている水分や拭き筋などを取っていくという流れ。
さらに、タオルはマイクロファイバーといった細かい汚れを拭き取ることができるクロスで丁寧に吹き上げるのが理想的です。
こういったように丁寧に掃除できれば、3、4か月に1回程度の掃除頻度でも綺麗な状態を保つことができるでしょう。
※ ※ ※
前方を確認するときに必ず見るフロントガラスの曇りは、ドライバーにとってとくに気になる存在です。
精製水とマイクロファイバークロスを一度使ってみると、仕上がりに違いが出てきます。なるべく、きれいな状態を保てるように丁寧に掃除するのが望ましいです。