キャスティングゲームで使うのに、どのベイトリールを選ぶかというと、やはりバックラッシュトラブルを抑えたものが好ましいのは明らかです。
トラブルを抑えつつ、放出したルアーの動きを的確に手元でとらえ、巻き取っていく一連のターンを安定させたいなら、シマノのカルカッタコンクエストDCシリーズが群を抜いているでしょう。
発売以来、長期に渡って使ってみた感想や、スペックに対する要望を取り上げてみます。
カルカッタコンクエストDCシリーズとは
カルカッタコンクエストDCシリーズとは、シマノからリリースされているベイトリールのことです。
丸型デザインは、高い剛性を表していて、ボディフレームが金属製でメインギア・ハンドル周りをしっかり支えているモデルとなります。
ハンドルノブを指でつまんで、回してみてください。
ザラリとした感触は無く、滑らかに回し続けることができます。
クラッチを切ってみてください。
毎回きっちりと低い位置にレバーが落とし込まれ、スプールが浮いたようにフリー状態になります。
ハンドルを回すと、クラッチがつながり、ギア同士が噛み合ってラインを巻き取ることができます。
それらの行程が、とても安定していて、雑味が発生しません。
精密機械と言ってしまえばそれまでですが、魚からの大きな負荷が掛かったときでも、その安定感が損なわれないのです。
ベイトリールは、負荷に対して撓(たわ)むものです。
歪(ひず)むといったほうが適切でしょうか。
負荷が抜けると元のカタチに戻りますが、戻るまでは変形しているわけですから、いつも通りの巻き取り作業に異変が生じます。
巻き取れないほど異変ではないにしても、安定感はどうしても損なわれ、魚が引っ張るのを止めるまでは耐えなければなりません。
そのロスタイムのような時間が、カルカッタコンクエストDCシリーズには、ほぼ存在しないといえるのです。
安定した使用感の持続、これこそが、このベイトリールを選ぶ際の決め手となるでしょう。
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カルカッタコンクエストDC100の実釣インプレ!
カルカッタコンクエストDCシリーズには、100番サイズと200番サイズがラインナップされています。
それぞれにノーマルギアとハイギアが用意され、ラインを巻き取るスピードが変わります。
素早く巻き取れるほうが、次のキャストにつながるので有利だろう!と考える節がありますが、釣りはそればかりではありません。
例えば、100番サイズのノーマルギア。
ハンドル1回転につき、58cmのラインを巻き取ることができます。
ハイギアの場合は、70cmですから、明らかにゆっくりとした巻き取りペースです。
でもこの巻き取りペースが、使うルアーのポテンシャルを活かし、魚を誘う要素を膨らませてくれます。
クランクベイトやスピナーベイトといった巻きモノと呼ばれるルアーは、しっかりアクションさせてそれを魚に見せる必要があります。
短時間で素早く巻き取ってしまうと、効果は半減。
ぶりぶりとボディを左右に振っている振動や、ブルブルとブレードが回転している揺れを手元で感じながら、それらが一瞬で消える瞬間を待ちます。
動きが消える=魚が食い付いてきた!ということだからです。
それを明確に手元で判別するために、安定した巻き心地が必要不可欠となります。
まさに、カルカッタコンクエストDC100の独壇場といえるでしょう。