す、凄い! 日産「フェアレディZ」復活!? 約6年ぶりに「完成」なるか 赤色が鮮やかな「Z」とは

2018年の西日本豪雨で水没被害にあった日産「2代目フェアレディZ(S130)」を復活させるプロジェクトが日産京都自動車大学校で行われている。

水没「Z」 どんな物語があるのか

 日産「フェアレディZ」と言えば、同社を代表するスポーツカーです。
 
 そんなフェアレディZを復活させる動きがありました。

 初代フェアレディZ(S30型)は、1969年に登場。

「ダットサンフェアレディ」から居住性を向上させ、ゆったりとクルージング可能なGTカーへ劇的に変化を遂げました。

 その後、2代目フェアレディZ(S130型)は1978年に登場します。

 初代フェアレディZのロングノーズ&ショートデッキスタイルのコンセプトを継承しつつ、ボディを大型化させることで室内スペースを拡大。

 日本市場では2リッターエンジンの「Z」と2.8リッターエンジンの「280Z」が存在。海外では「ダットサン280ZX」の名前で知られました。

 そんな2代目フェアレディZですが、日産京都自動車大学校が水没した個体を復活させるプロジェクトを行っています。

 水没した個体は、元々広島県倉敷市のとある自宅に保管されていました。

 しかし、2018年の西日本豪雨でその自宅の1階部分が完全に浸水する被害に遭います。

 では、どのような経緯で京都校が復活させることになったのでしょうか。担当教員は次のように話しています。

「元々このクルマは浸水被害にあった自宅を復興ボランティアが発見しました。

 クルマ自体は、その自宅の亡くなられた息子さんの物でご両親が20年以上も大切にしてきたものでした。

 その後、『なんとか復活させたい』という色々な人とのご縁があって日産車を勉強する学生の手で再び復活させることになります。

 実際には2021年の夏から学生内の有志が手を付け始めました。

 まずは、すべての部品を外して洗浄することから始めますが、綺麗にすれば使えるものもあれば、電装系などは使えなかったりと様々でした。

 いまのクルマと構造が違う部品もあり、ひとつひとつ調べながら直して行きました。またカスタマイズ科の学生が再塗装し直してくれたことでボディは綺麗になっています」

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 今後は、再度組み直したエンジンを始動する段階になっているといい、近々エンジンに再び火が入るようです。

 なお完成時期について、前出の担当教員は「2024年度にできればと思います。また完成後には持ち主のご両親を招待して完成披露会をしたいと思っています」と話しています。