悲願の国道16号バイパス「千葉北西連絡道路」実現へ前進!? 概略ルート決定に向け調査スタートへ 大渋滞の野田市~印西市が超快適になる!?

千葉県北部で構想されている高規格道路「千葉北西連絡道路」について、概略ルートを決定する「計画段階評価」がいよいよ始まろうとしています。どんな道路になるのでしょうか。うか。

3回目の千葉北西連絡道路検討会が開催

 国土交通省 千葉国道事務所は2024年2月21日、千葉県北部で構想されている高規格道路「千葉北西連絡道路」について、概略ルートを決定する「計画段階評価」をはじめていくと発表しました。

 千葉北西連絡道路は、渋滞の激しい国道16号のバイパスとして整備され、野田市~柏市・我孫子市・白井市~印西市をむすぶものです。

 将来的には四街道市付近へ延伸して東関東自動車道へつなげる構想もあります。

 さらに広い構想として、圏央道と外環道の間の新たな首都圏環状道路となる「核都市広域幹線道路」が構想されており、千葉北西連絡道路はその一部としても位置付けられています。

 国道16号は、春日部方面から千葉ニュータウン方面をむすび、千葉県北西部を縦断する「ほぼ唯一の幹線道路」となっています。

 千葉県北西エリアでは通過交通の8割が中長距離の移動となっていて、常磐道柏IC付近では1日当たり約45000台、さらに国道6号と交差する柏市の「呼塚交差点」では、1日あたり約51000台もの交通量に達しています。このため、どちらも慢性的な渋滞が課題となっています。

 沿線には大規模商業施設や工場などが立地していますが、通過交通と生活交通、沿線のトラック輸送が混在し、それぞれ定時性の低下に悩んでいます。

 そこで千葉北西連絡道路が完成すれば、通過交通をそこへバイパスさせることで、都市内の混雑が緩和されるというわけです。

 実現に向け機運が高まってきたのが、2021年策定の「関東ブロック 新広域道路交通計画」への明記です。さらに2023年度はじめに関東地方整備局が「今年度で検討を進めていく」と明らかにしていました。

 実際に着手となる「事業化」まで、一般的に以下の事前プロセスがあります。

●計画段階評価1回目で概略ルートの複数案を設定(地元アンケートなど実施)
●計画段階評価2回目で概略ルートをひとつに決定(地元アンケートなど実施)
●概略ルートによる「都市計画決定」「環境アセスメント」の手続き

 このうち最初の「計画段階評価1回目」がいよいよ始まります。

 各手続きには年単位の時間が必要となり、晴れて予算がついて事業化しても、まずは用地取得が完了する必要があり、千葉北西連絡道路の全通はかなり先になるかもしれません。しかし、その事業スタートまで、確実に前進していると言えるでしょう。