要注意! やってしまったら“一発免停”になる「違反」は何がある? 絶対に避けたい「3つの違反」とは

その違反のみで「一発免停」になってしまう違反には、どのようなものがあるのでしょうか。

酒気帯び運転は当然「一発免停」です

 交通違反をすると、違反の内容や回数によっては、免許停止や免許取消の行政処分を受けることがあります。
 
 中でも、過去に違反歴のない人であっても「一発で免許停止」になる違反があるといいますが、どのような違反でしょうか。

 交通違反をすると反則金の支払い以外に、違反点数が加算されます。

 違反点数は、無違反の人は0点の状態で、交通違反をしてしまうとその内容に応じて1点〜35点の点数が加算される仕組みです。

 さらに、違反点数の累積が一定の点数を超えると、免許停止や免許取消の行政処分を受けることになります。

 免許停止や免許取消の処分は、違反点数に加え、過去に免許停止や取消の処分を受けた前歴によって、受ける処分の重さが異なります。

 一方で、過去にまったく交通違反をしたことがない人や、一定期間が経過して前歴や違反の履歴がリセットされている人であっても、違反の内容によってはその1件で免許停止の処分となってしまうことがあります。

 前歴のない人であれば、違反点数が6点となる違反をしてしまうと、その1件で免許停止となる、いわゆる「一発免停」です。

 違反点数が6点の違反には、車検切れなどの「無車検運行」や、自賠責保険へ加入していない「無保険運行」のほか、30km/h(高速では40km/h)以上50km/h未満の速度超過、ながらスマホで交通の危険を生じさせる「携帯電話使用等(交通の危険)」の3つが挙げられます。

 また、本来は違反点数が1点の軽微な違反であっても、酒気帯び運転に該当すると、違反点数が加算されて最低でも14点となるため、少なくとも免許停止の処分対象になります。

 ひとことに免許停止といっても、違反点数に応じて停止となる期間が30日から180日までの期間が設定されます。

 前歴のない人は、6点〜8点の違反で30日、9点〜11点の違反で60日、12点〜14点の違反で90日の免許停止となり、15点以上の違反をした場合は、免許停止よりも重い「免許取消」の処分です。

 もし免許停止となった場合は、停止処分者講習を受けることで停止期間を短縮できる場合があります。

 停止処分者講習には、停止処分の期間に応じて「短期講習」「中期講習」「長期講習」の3種類があり、講習で実施される考査(テスト)の成績がよければ免許停止期間が短縮されますが、悪ければ停止期間は短縮されません。

 例えば、処分期間が39日以下の人は「短期講習」として1日(6時間)の講習を受講でき、考査の結果に応じて20日〜29日の範囲で停止期間が短縮されます。

 30日の免許停止となった人が考査を受け、その結果が良好と判断されれば、29日短縮されることとなり、その日のうちに免許証が返還され、また運転することが可能です。

 一方で、90日の免許停止となった人は、短縮される日数が最長でも45日となるため、少なくとも45日間は運転することができません。

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 なお、免許停止の処分を受けると、違反の反則金を支払った上で、停止処分者講習を受けるため、例えば東京都では1万1700円〜2万3400円の講習手数料の支払いも必要になるだけでなく、講習受講のために平日に1日〜2日の時間が必要になります。

 このように、違反の内容によっては一発で免許停止になるものもあるため、法令をしっかり守って安全運転を心がけましょう。