「右折が怖い」その理由に“後続車からのプレッシャー”挙げる人は少なくない

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車は非常に便利な道具ですが、使い方を誤れば危険な凶器となり得ます。そのため、車の運転には多くのルールを守る必要があり、また適切な操作が求められます。しかし、ドライバー個々の運転能力は均一ではなく、「縦列駐車が苦手」「合流が苦手」「車庫入れが苦手」など、さまざまな苦手意識を持つドライバーが存在します。

多くの人が苦手と感じる場面の一つに「右折」が含まれます。初心者やペーパードライバーだけでなく、ある程度運転に慣れた人でも、「右折だけはまだ苦手で…」という人は珍しくありません。

交通事故の多くは交差点で発生し、その中には右折車が関わる事故も多いため、慎重な態度は当然のことです。特に初心者は更に慎重さを求められます。しかし、慎重に右折のタイミングを見計らおうとしていると、後続の車から「早く行けよ!」とホーンを鳴らされることがあります。

運転に不慣れなドライバーが右折のタイミングを見計らう際に緊張していると、さらにホーンでプレッシャーをかけられることは恐怖をもたらし、その恐怖から右折を避け、左折を選ぶ人や、運転自体を諦める人もいるようです。

しかし、周囲の安全を確認して事故を防ぐことは交通安全の基本であり、もし車を動かさなかったのが事故の可能性があるからであれば、そのドライバーは模範的な態度を示していると言えます。そのようなドライバーを攻撃することは許されるべきではないでしょう。

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「早く行けよ!」とホーンで急かす!でもそれって意味あるの?

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スマートフォンやテレビに夢中になって進んでいなければ問題ですが、右折待ちの状況で車が進めるならば、ほとんどのドライバーは車を進めるタイミングを見計らおうとしています。そのタイミングはドライバーの経験や技量によって異なり、初心者などはまだ慎重なタイミングと言えます。

したがって、ホーンを使って急かしても、前のドライバーが急に運転が上手くなるわけでも、対向車が消えるわけでも、信号が急に変わるわけでもありません。ホーンを鳴らすことで単に「お前に待たされている」というイラ立ちを相手に伝えるだけであり、状況の改善には寄与しません。

それどころか、ホーンを鳴らされたことで前のドライバーが焦り、安全確認に支障をきたし、右折のタイミングが遅れる可能性もあります。無理に右折しようとして事故が起きれば道路が塞がれ、右折が遅れるどころか不可能になることも考えられます。

後ろで待っている車からは、「今、右折できただろ!」と思うかもしれません。交通の流れを円滑にすることはドライバーの責務の一部ですが、その責務を果たしていないように見えるかもしれません。しかし、ドライバーには安全運転の義務があり、「もしも」がある場合はそれを避けなければなりません。

道路上では様々な技量や経験を持つドライバーがいるため、他人が思い通りに動かないことはよくあることです。しかし、免許取得後にその理解が薄れると、他者が思い通りに行かないことに腹を立て攻撃的なドライバーになることがあります。

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