「伝統の100年フード部門〜江戸時代から続く郷土の料理〜」に認定されている、宮城県の「はらこめし」。

宮城県には北上川、阿武隈川などさまざまな河川があり、毎年秋になると鮭が産卵のために遡上します。そのため、全国トップクラスの漁獲量を誇ると言われています。

そんな鮭を使った宮城県を代表する秋の味覚と言えば「はらこめし」。炊き込みご飯の上に脂ののった鮭の身と大粒のはらこ(いくら)を贅沢にのせた、亘理町発祥の郷土料理です。

主な調理法として、まず醤油や酒、砂糖などを合わせ、一口大の鮭の切り身を煮ます。次に煮汁にはらこを軽く通し、その煮汁を使ってご飯を炊き、身とはらこをのせて完成。見た目も味も贅沢な旬を味わう逸品です。

「はらこめし」の歴史は古く、荒浜の漁民が、貞山堀の工事臨検で訪れた初代仙台藩主伊達政宗公(安土桃山時代から江戸時代前期)に、鮭のはらこをご飯に炊き献上したところ大変喜ばれ、側近に吹聴し回ったことが始まりと伝えられています。

一方で、阿武隈川河口にある川口神社の秋祭りにおいて、五穀豊穣と豊漁を感謝するため新米と遡上した鮭を合わせ調理し、神饌として捧げ食べられたものが始まりであるとも言われています。

近年では町内のいたるところで「はらこめし」ののぼりが立ち、多くの観光客がその味を求めて訪れることも少なくありません。宮城には美味しいものがたくさんありますが、今の時期にぴったりな、秋の旬を味わう本場の「はらこめし」を堪能ください。

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【亘理町】

http://www.town.watari.miyagi.jp