焚き火をするなら覚えておきたい【絶対にしてはいけない】6ヶ条

落ち葉など燃えやすいものの近くは避ける

乾燥した落ち葉は引火すると燃え広がりやすく、延焼の危険大。
落ち葉が多い場所では焚き火を控えるのがいいだろう。

区画サイトの場合は、焚き火台を中心に広い範囲で落ち葉を避けておく、また風向きによっては焚き火を控える。
周囲を見渡して、しっかり判断しよう。

火を大きくしすぎない

焚き火をしていると、薪をどんどんくべて炎を大きくしたくなる。
けれど大きな炎は火の粉の量も増え、自分だけでなく、近隣サイトのテントやタープなどに穴をあけてしまうことも。

さらには近くのものに燃え移ってしまう可能性も大だ。
トラブルの原因にもなりやすい。
焚き火は、焚き火台などの器具からはみ出さず、自分が制御できる大きさで楽しむのがマナーだ。

木の根元で焚き火をしない

とくに枯れ葉や枯れ枝のある木のそばで、焚き火をするのは避けよう。
火が燃え移るなどの事態を防ぐのには当然のことだが、他にも理由はある。

これらの木だってキャンプ場の大切な資源だからだ。
延焼してしまった木は、二度と元には戻らない。
そんなことにならないようにキャンプ場へ配慮するのも、マナーのひとつだ。

煙を近隣サイトに直撃させない

焚き火をしているのだから多少の煙は仕方ないけれど、あまりに大量の煙が自分のサイトに直撃したらどうだろう?
煙いし、目が痛くなるし、あまりいい気持ちはしないはず。

だから焚き火は風向きを考えて行うのがマナー。
また薪の乾燥が不十分だと、火にくべたときに煙が大量に発生する。
そんな薪があたったら、すぐに焚き火台のそばに置き、火の力で乾燥させよう。

ゴミを燃やさない

焚き火だからといって、なんでも燃やしていいわけではない。
なかにはキャンプ中に出たゴミを燃やす人もいるけれど、ものによっては黒い煙が大量に発生したり、悪臭が漂ったり、近隣サイトに迷惑がかかる。

また紙類のゴミを燃やすと灰が大量に発生し、風で散らばっていく。
周囲のキャンパーが嫌な思いをしないよう、配慮が必要だ。

火を残したまま放置しない
就寝時間までに焚き火終いを

さて寝ようと思ったときに、タイミングよく焚き火が消えることはあまりない。
できればすべてを燃やし尽くして終わるのが、焚き火のベストな終わり方。

就寝時間までに焚き火終いができるよう、薪や炎の加減を調整しよう。
また、夜に薪を割る音はかなり響く。キャンプ場が設定した消灯時間までに焚き火を終わらせよう。

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超ベーシックな焚き火に挑戦

ガスやIHで料理をして、マッチすら触れる機会のない生活を送っていると、焚き火って憧れるけれども、どうやればいいのか不安に思うものだ。そこで改めて“スタンダードな焚き火”の手順を追ってみた。イメトレにどうぞ。

 ①焚き火台を組み立てる今どきは焚き火シートがマスト

キャンプ場の多くが、地面に直接薪を置いて火をくべる“直火”が禁止されている。とくに草地は草が焦げて剝げてしまうので、地面に熱が届かない高さの焚き火台を用意。さらに焚き火シートを敷くのも最近のマナーとなっている。

② 広葉樹と針葉樹の薪を用意

キャンプ場やホームセンターで販売されている薪は、広葉樹と針葉樹に分類されている。広葉樹は火持ちがよく、針葉樹は火付きがいいので、両方あるとスムーズに焚き火ができるはず。針葉樹1束、広葉樹2束を手に入れた。

③少し風が出はじめたので風上に風防幕をセット

そよ風程度だけれど、風があるので火の粉が隣のテントに飛ばないよう風防幕を立てた。ちなみに、なんとか焚き火ができる目安は風速3m/s程度(葉っぱや枝が揺れるくらい)まで。風が強くなったら残念だがすみやかに消火しよう。

④針葉樹の薪を割って焚付を作る

太い薪をそのまま燃やすことはできないが、細くすれば燃えやすい。小枝があまり落ちていないので、薪を細く割って焚付の準備にとりかかった。広葉樹の薪は堅いので、針葉樹の薪をひたすら割り続ける。薪割りという日常にはない作業が新鮮。

⑤ 細い木っ端はへし折るこれくらいならノコギリいらないね

小さめの焚き火台なので薪を割った焚付が少しはみ出てしまう。焚き火台の外にこぼれ落ちないよう、石に立てかけ、ブーツで踏んでへし折って長さを調節しておいた。ストレス解消にちょうどいい!?

⑥ 牛乳パックと薪からむしった樹皮、木っ端を集めて着火

焚付を焚き火台に盛ったら、いよいよ着火! 気温が高く、焚付もたっぷりあるので着火剤がなくてもよさそうだが、そうはいっても失敗したくない。牛乳パックをちぎって焚付に仕込むことですばやく焚付の熾作りに成功した。

⑦目を離しているうちに焚付が熾に!お!なんとか復活

焚付はあまりいじりすぎるのもよくないが、油断していたら、せっかくの火が弱くなりかけていた。慌てて焚付を追加し、なんとか回復。無事細い薪に火が移ってくれた。

⑧ 広葉樹の太い薪を投入うーん、太い薪が入りにくい

細い薪で熾ができたら、次はもう少し太い薪を投入していく。徐々に熱が上がり、太い薪の表面が白っぽくなってきた。ここまできたらもう安心。楽しい焚き火時間のはじまりだ。

⑨太すぎる薪を切ったり割ったり……

焚き火台が小さめで、市販の薪がそのまますっぽり入らない。時間を見つけては焚き火台に乗り切らない太い薪を割り、長さも調整するも、量が多いと結構面倒。

⑩料理に備えてトライポッドを作ってみる

焚き火の熱は料理に利用できる。ゴトクがあれば鍋を載せられるが、小さな焚き火台ではふたつの鍋を同時にかけたとき、火力調整をしづらい。そこでトライポッドを作ってこの問題を解消することにした。

⑪焚き火と組み合わせると少し近づきすぎかも?

ガーデニング用の杭を使ってトライポッドを自作したが、ちょっと長さが足りない? 焚き火との距離を十分とって、目を離さないようにせねば。

⑫ 安いステーキだってなんだかウマい! 食後はウイスキーのお湯割りでまったり過ごそう焼くだけなのにごちそうになる不思議

食事は焚き火で肉を焼くだけ。たったそれだけなのにおいしく感じるから不思議だ。ケトルを火にかけて、いつもお湯を用意しておけば、すぐにお湯割りを楽しめる。焚き火を活用すれば、キャンプが快適になるって本当だ。

⑬薪を燃やし尽くして焚き火終了

薪を燃やし尽くし、全部灰にして終了するのがスマートだ。途中で焚き火をやめる場合は、薪同士を離すようにすれば立ち消えしやすい。とはいえ熱をもっていると再び燃え立つので、密閉できる缶に入れれば確実に消火できる。

焚き火終わりを目指すも、小さな木片はまだまだ熱をもっている

消えたと思っても空気を送ると再び炎がたつ。小さな木片になっても油断禁物だ。待てない場合はバケツの水に1本ずつ浸けて消火。

小さくなって冷えた燃えカスと灰

火床から落ちるほど小さくなり、手で触れても冷たくなった燃えカス。こうなれば焚き火台を放置して眠っても大丈夫。

所定の灰捨て場に捨てて、水をかけて焚き火終了

キャンプ場の灰捨て場に燃えカスと灰を捨てて終了。そばに汲み置いたバケツの水があれば、念のために水をかけてもいい。

焚き火の片付けにダッチオーブンも使える!

火消し壺の代わりにダッチオーブンを使うというアイデアも!
もともと灰は石けんの原料として使われていたので、理にかなっているのだ。

灰捨て場がない場合は、ダッチオーブンに入れてからテント等の撤収に取りかかる。
ダッチオーブンなら密閉できて確実に消火できるし、撤収の間に冷えて安全に車内に入れておけるのだから。

仕上げはキャンプへ行って実際に焚き火をしてみよう!

ここまで、焚き火の基本を学んだ内容を実際にキャンプ場で試してみよう!
実践で体験することで自分の知識にすることができます。

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