「沖縄県各地でサンゴの白化現象が進んでいる」と、耳にしたことがある方も少なくないのでは?持続可能な海を目指すocean+αでも、これまでサンゴの白化の現状や、なぜ白化現象が起きているのかをお伝えしてきた。

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そんな中、「日本をサンゴに優しい国にしたい」という夢を叶えるためリーフフレンドリーな日焼け止めの販売やサンゴ関するセミナーなどを行うサンゴ保全活動家のRomi氏を筆頭に、有志で集まった15名のダイバーや水中カメラマンが、「#reefsafejapan(リーフセーフジャパン)」というプロジェクトが発足された。具体的な活動内容は、サンゴの白化現象を風化させることなく、後世まで残せる資料映像として残すこと。この映像を通して、一人でも多くの人が考えを変えるきっかけや、かけがえのない海を大切にするきっかけづくりにする狙いがある。現在、その資料映像制作費用を集めるべく、クラウドファンディングに挑戦中。

「#reefsafejapan」とは

「日本をサンゴに優しい国へ」という想いを込めたサンゴ礁保全プロジェクト。発足のきっかけは、本プロジェクトの代表であるRomi氏が、仕事で疲れ切って何もかも投げ出したくなったときに行った宮古島で、大きな癒しをくれたサンゴとの出会いだった。しかし、一方で我々人間が使用する日焼け止めやメイク用品の影響により、サンゴを絶滅の危機に追いやっていることを知り、大きなショックを受けたという。

2022年4月には、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)が、世界遺産に登録されているすべてのサンゴ礁が今世紀末までに消滅する危険性があることを発表。しかし一方では、日本財団調査結果によると、1年間で「海に行っていない」と回答する人の割合が45%で、コロナ前より海水浴を楽しむ人が12%も減り、海離れが進んでいるデータもある。つまり、サンゴ礁が消滅の危機に陥っているにも関わらず、日本人の海離れが進み、その危機にすら気づいていないかもしれないのだ。

そこで、一人でも多くの人に海の豊かさと現状を伝え、サンゴに対する考えを変えるきっかけや、かけがえのない海を大切にするきっかけづくりにするため、サンゴの白化現象を後世まで残せる資料映像として収めるべく、15名(※)のダイバーや水中カメラマン、自然保全活動家など、さまざまなバックグランドを持つ海を愛するメンバーが集まり、「#reefsafejapan」を立ち上げた。

※Romi氏、宮沢海斗氏、今本明日香氏、Marina氏、Wataru氏、市川直哉氏、Fin-Artist Yurie氏、Shiori氏、kenta氏、Jack Fukushima氏、Hajime氏、Reiko氏、Yurino氏、HAZUMI氏、他1名。

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クラウドファンディングの内容

本プロジェクトで実現したいことは、「サンゴの白化現象を収めたドキュメンタリー映像を撮影し、後世に残せる資料の作成」。海の美しい光景を収めた映像は世界中にあふれているが、白化をドキュメンタリー映像として残してあるものは少なく、日本各地での撮影自体もほとんどされていないそう。ドキュメンタリー映像を作ることで一人でも多くの人が考えを変えるきっかけや、かけがえのない海を大切にするきっかけなることを目的としている。

●メインテーマ:「2022年の日本の海」
●撮影場所:沖縄本島、石垣島、宮古島、静岡県伊豆、千葉、高知県など
●完成予定日:2022年12月末
●ドキュメンタリー映像の公開場所:湘南や沖縄本島など、各地で上映会を開催する予定。

10月21日に公開された短編映像▼

●支援金の使い道:動画制作費用(人件費、撮影機材、PR)、サンゴ白化データマップ(※)の作成費用(人件費)
●目標金額:80万円

※将来的には、「サンゴ白化データマップ」の制作も行う予定だという。サンゴの白化をデータ資料として形にすべく、現在データ収集中。

クラウドファンディングの詳細は下記にてご確認ください。


︎「日本をサンゴに優しい国へ」海のドキュメンタリー映像を収めて、皆で100年先の豊かな海に繋げたい! | クラウドファンディング – Zenes

ダイバーであれば、実際にサンゴの白化現象を目にし、豊かな海が損なわれていくことへの危機を感じる。しかし、ダイビングをせず、サンゴを間近でじっくりと見る機会が少ない方にとってはサンゴの白化現象を自分ごととして考えにくい部分もあるかもしれない。より一層日本がサンゴに優しい国になるよう、本プロジェクトをみんなで応援したい。