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日本在住の外国人「災害時の対応、分からない」スポーツを活用した防災訓練で解決

パラサポWEB

少子高齢化が進む日本では、大切な働き手となる外国人就労者が増加している。そんな中、課題となっているのが、在留外国人とのコミュニケーション。特に災害時には、言葉でのコミュニケーションをとるのが難しい外国人の方々が、どうしたらスムーズに避難できるかを日頃から考えておくことは重要だ。そこで広島県福山市では、在留外国人の方々の防災訓練意識を高めるため、スポーツを活用した防災訓練を行ったという。その詳細についてご担当者にお話を伺った。

急増する在留外国人。多様性社会への対応がマストに

出入国在留管理庁の発表によると、2023年6月末の在留外国人数は、293万9051人で、前年末に比べ14万8645人(4.8%)増と、増加傾向にある。少子高齢化が急速に進み、人手不足が深刻な日本では、在留外国人は重要な労働力であり、街を活性化する大事な一員でもある。その一方で、外国人であることを理由に、アパートへの入居や飲食店への入店を拒否されるなど、日本全国でさまざまな人権問題が発生しているのも事実。

そうした問題を積極的に解消しようとしている自治体のひとつが、広島県福山市。同市では技能実習生や、留学生などの在留外国人が増え、現在では約60カ国の外国人が暮らすようになったという。

「昨年度まで多文化共生・国際交流に関することについては市民生活課が担当していましたが,今年度から『すべての人の人権が尊重され,誰もが活躍できる社会=多様性社会』の実現のため,人権平和,男女共同参画の担当と共に新しい部署として多様性社会推進課が設置され、さまざまな施策や活動をしています」

と話してくれたのは、多様性社会推進課の多文化共生・国際交流担当次長、福島さんだ。

言葉の壁。災害時どのように動けばいいか分からない

「いろんな国の人と防災×スポーツ in Fukuyama」の実際のチラシ。すべてにひらがなでルビがふってあり、わかりやすいようになっている

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福山市では市民協働による「多文化共生社会」を実現するため,福山市民や外国人市民などを対象に,2016年から「福山多文化共生大学」という講座を開始。「いろんな国の人と防災×スポーツ in Fukuyama」もその活動の一環なのだそう。

「2018年に起きた西日本豪雨(正式名称:平成30年7月豪雨)では大きな被害がありましたが、後日広島県がアンケートを行ったところ、災害時にどのように動けばいいかという情報が、外国人の方に届いていないということが分かりました。それを受けて、『福山多文化共生大学』では、防災をテーマにした取り組みを続けてきました」(福島さん)

スポーツで一緒に体を動かすことで伝わる、防災の知識

乾パン食い競争で盛り上がる参加者の皆さん

しかし、そもそも自然災害が少なく,災害への備えが必要だという意識が低い国の人や、日本語がそれほど得意ではない人たちには、座学だけでは伝わりにくい。

「さまざまな国の人がいる中で、どのように防災を伝えていくかを考えたときに、体を動かした方が興味を持ちやすいですし、頭に入ってきやすいのではないかということで、スポーツを取り入れることにしました」(福島さん)

福山市では市制施行100周年記念のマラソン大会をはじめ、以前からスポーツに関するイベントを積極的に行っていたが、コロナ禍によりその機会が減っていた。しかし、最近になって「スポーツ大会を開催してほしい」といった市民の声が聞かれるようになったことも、「防災×スポーツ」を思いつくきっかけのひとつになったそうだ。

「いろんな国の人と防災×スポーツ in Fukuyama」開催当日、会場となった福山市立南小学校の体育館に市内に住む外国人や多文化共生に関心のある日本人など約80人が集まった。参加者全員で防災に関する座学を受け、その後は座学の内容をもとにクイズが出題される「防災○×クイズ」や、パン食い競争ならぬ「乾パン食い競争」、非常用袋に防災グッズを入れるなどしながらリレーをする「防災リレー」などを行った。

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