鳥山明さん
3月8日、『Dr.スランプ』『ドラゴンボール』などの名作を放ってきた漫画家の鳥山明さんが、1日に急性硬膜下血腫で亡くなっていたことが明らかになった。突然の訃報を、ファンも関係者もまだ受け止め切れずにいる。
1993年から5年をかけ、全国で巡回展示された「鳥山明の世界」展の企画立案者である、元集英社社員の山本純司さんもそのひとりだ。山本さんは、同社でおもに少女漫画誌の編集に携わってきたが、宣伝部に異動し「少年ジャンプ」を担当。そこで鳥山さんと交流があった。
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「僕は鳥山さんの崇拝者です。だから、突然の知らせにたいへんなショックを受けています。作品に接し、なにしろその画力に圧倒されていましたが、ご本人はまったく偉ぶらず、徹底的に明るく、前向きで大らかな方なんです。そんな人柄にも惹かれました」
漫画家は籠って作業をするせいもあり、センシティブで「どちらかというと変わり者が多い」と山本さん。成功すると、我の強さをむき出しにする作家も多いなか、鳥山さんは「いたって謙虚」だった。現に展覧会の話を最初に持ちかけた際、鳥山さんは照れくさそうにこう答えたという。