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「早食い」は心臓血管病のもとだった!朝食を10分以内で済ませる人は要注意

女性自身

 

清水先生が考えるメカニズムはこうだ。

 

「高血圧の人は、血液の中の酸素が不足しやすくなります。この状態は、身長低下を引き起こす要因であり、また、必要な酸素を十分に確保できていないので、ヘモグロビンを増やして不足した酸素に対応しようとします。そのため、高血圧の人は、血液中のヘモグロビン値が高い傾向にあります。つまり、早食いは血管内の酸素も血流も不足させるので、高血圧と同じような状態を作っているのかもしれません。高血圧は血管内皮障害を引き起こす危険性が高く、動脈硬化が発生する可能性も高いことから、心臓血管病のリスク因子となります」

 

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つまり「早食い」→「身長低下」は、「心臓血管病」のサインというわけだ。

 

「早食いの人は、時間をかけて食事をする人に比べて、身長低下が起こるリスクが約1.3倍高いことがわかっています」

 

もしも早食いで、身長低下が気になる人がいるなら、心臓血管病による死亡リスクも上がっていることになるので十分注意したい。

 

 

■高血圧以外にもある、さまざまな健康リスク

 

そのほかにも、早食いの健康へのリスクはさまざまある。

 

「早食いの人は、肥満になりやすい傾向があります。いわゆるメタボリックシンドロームです。肥満は動脈硬化などの血管疾患の要因となりますし、脂質異常症のリスクを上げることもわかっています」

 

早食いのデメリットは血糖値にも表れる。

 

「早食いの人には、血糖値スパイクといって、食後の血糖値が急激に上がる傾向があります。これはインスリンを急激に分泌させてすい臓に負担をかけるため、糖尿病になりやすくなります。そして、糖尿病も動脈硬化の強力な危険因子であることから、心疾患の原因となりえます」

 

高血圧、肥満や糖尿病による動脈硬化と、血管及び心臓に影響を及ぼす疾患がこれほど重なると、早食いがいかに問題かがわかるだろう。

 

では、自分が早食いかどうか、どのように判断すればいいのだろうか。

 

■朝食は20分以内という人は8割強

 

一般的に、早食いとは一度の食事にかける時間が15〜20分以内の場合を指す。これは満腹中枢にシグナルが到達するまでの時間なので、この時間内に食べ終わってしまう人は、早食いの傾向があるとみてよいだろう。

 

インターネットの調査(マイボイスコム・’21年5月)では、朝食にかける時間が20分以内だという人が実に8割以上にも上った。10分以内でも4割以上の人が該当する。

 

また、朝食をとる状況を聞くアンケートでは、「1人で食べる」人が5割以上にもなり、いかに現代人は1人でささっと朝食を済ませる「早食い傾向」にあるかがわかった。

 

清水先生の研究でも「自分が他人と比べて早食いだと思う」と答えた人が多かったそうだ。

 

 

■早食いをやめるために注意すべきこと

 

いちばん簡単なのは、早食いをやめることだ。それができたら、高血圧、肥満、動脈硬化など、さまざまな疾患の要因の改善にもつながる。

 

そこで、あなたにも早食いの傾向がないか、つぎのチェックリストで確認してほしい。1つでも該当すれば、あなたにも早食いの傾向がある。

 

【「早食い」チェックリスト】

□ 朝食はいつも20分以内で終わる
□ あまりかまずにのみ込む
□ ひと口が大きい
□ パンだけ、納豆ご飯だけ、などワンメニューが多い
□ やわらかいものを好んで食べる

 

早食いをやめるために清水先生が提案するのは、野菜など食物繊維の豊富なものから食べ始めることだ。

 

「根菜類など、食物繊維の豊富なものは、よくかまないとのみ込めないという特徴があります。また、野菜から食べることで、血糖値スパイクを防ぐこともできます」

 

そのほかにも、ひと口の量を小さくする、ひと口30回以上よくかんでからのみ込む、ひと口食べたらいったん箸を置くなど、一度の食事には30分以上かけて、ゆっくりと食べることが大切だという。

 

特に、高齢になると会話が少なくなったり、孤食をしがちになるなど、つい早食いになる傾向がある。時間をかけてよくかんで食事をし、心臓血管病を防ぐ食生活に励もう!

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