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半屋外で開放的!着替えず公園感覚で立ち寄れるコスパ◎のジムが人気

パラサポWEB

「利用者の方はさまざまで、出勤前の早い時間に運動して家でシャワーをあびてから出社されるとか、在宅勤務をしている人がお昼休みにちょっと立ち寄るとか、ライフスタイルにあわせて利用してもらっているようです。一般的なジムですと、ウェアや靴を持参して着替え、運動をして、終わったらシャワーをあびて服を着る、という手数がかかりますが、それらをすべて省けるところに魅力を感じていただいているんじゃないでしょうか」

コロナ禍では運動不足解消のため、自分のホームタウンを走る地元ランナーが増えたそうだ。そうしたランナーが、ランニングコースの途中にあるジムに手ぶらで立ち寄り運動をすることもできる。つまりファームステーションジムは、「自分のまちがジムになる」という新たな価値観を提供しているのだ。

住民の健康問題と空き家問題を一気に解消!?

ファームステーションジムのある場所は、駅前や歓楽街などではなく住宅街なのだが、あえてこういう場所にオープンなジムができることは、まちづくりの一環にも繋がるのではないかと、橋本氏は言う。

「もともと八千代市は牧場の多い場所でした。現在もその名残りで、乳飲料系の工場などがあります。今は移転してしまいましたが、弊社も八千代市に牧場を持っていました。今の八千代市緑が丘は、開発が進んでいる新しい町なので、若い人たちや、新しく転入してきた人たちの中には、かつてこの一帯に牧場があったことを知らない人も多くいます。そうした人たちが、自分たちの住む町に興味を持ち、その歴史を知るきっかけになってくれたらいいなと思っています」

実際ジムを建設している最中から、特徴的な三角屋根を見て「何ができるの?」「牛が来るの?」と期待と好奇心に満ちた近隣住民の声が橋本氏の耳に届いていたそうだ。

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「今までにないオープンな形態のジムで人が体を動かしている姿を見ることで、それまで健康や運動に関心がなかった人にも親近感を持ってもらい、ちょっと運動してみようかなという動機作りにも繋がったようです」

また、牛舎構造のジムは初期費用がかなり低いため、全国の自治体でも役立ててもらえるのではないかと橋本さんは今後の展望を語ってくれた。

「たとえば、過疎化や住民の高齢化が進む自治体などが空き地などを活用してファームステーションジムを作れば、空き家問題と住民の健康寿命の問題を同時に解決することにもなるかもしれません。運動は継続が大切で、日々のちょっとした積み重ねが健康寿命を長くすることに繋がるので、ファームステーションジムを、運動の習慣化の選択肢の中の一つとして考えていただければいいなと思います」

コロナ以前、スポーツジムを利用するのは、健康意識の高い人、金銭的に余裕のある人といったイメージがあった。しかしコロナ禍によって運動不足を危惧する人が増えたこともあり、ファストジム、コンビニジムといった手軽なスポーツジムが増えてきている。さらにファームステーションジムのように街の風景の中にジムが溶け込んだら、もっともっとスポーツは身近になり私たちの健康寿命も伸びるのではないだろうか。

text by Kaori Hamanaka(Parasapo Lab)
photo by 秋葉牧場ホールディングス,Shutterstock

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