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災害時の「食のリーダー」になれる!日本食育防災士とは

防災ニッポン

支援物資が届いていないと知ったのは、数日経ってから。スーパーやコンビニの棚が空っぽな写真と共に、「買えるものがない」と悲痛な声が送られてきました。私は鹿児島県出身なので急いで東京から実家へ帰り、友人や仲間たちに声掛けをして物資を集めることにしました。

かき集めた支援物資

しかし鹿児島に帰ってわかったことは、鹿児島のスーパーやホームセンターなどでも商品が品薄になっていたことです。携帯の充電器や女性の生理用品、赤ちゃん用のミルクやオムツなど、消耗品はほとんど売り切れ状態。そしていちばん入手困難だったのが水です。飲料を扱う専門会社ですら飲料が一本もない状態でした。

実家に続々と集まった物資は、各個人それぞれが自宅にあったものを持ち寄る、いわゆるお裾わけでした。水、赤ちゃんのミルクやオムツなど、備えておいたものではなく、普段使っているものから少しずつ分けてもらう状況でした。
鹿児島県も地震の被害がなかったわけではありません。余震も続き、いつ同じ状況になるかわからない生活の中で、自分の持ち物を分ける行動には胸を打つものがありました。

それらの物資は1tトラックで無事に病院まで届けることができ、その病院から必要なところへ配布してもらうことができました。改めて日常的に使うものや水など、普段から少し多めに買っておかなければと意識した瞬間です。

特別な食事は避難所に届きにくい


画像提供:一般社団法人日本食育HEDカレッジ

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実際に各避難所を訪ねてわかったことは、ニュースで知ることができなかった食の問題でした。
赤ちゃん用のミルクや離乳食が足りない中、赤ちゃんを抱えたお母さんたちは、不安やストレスから母乳がでにくくなっていました。
ほかにも、食物アレルギーがあったり、持病で食事制限があったりする人がいても、「自分だけの特別な食事」を災害時に誰かが用意してくれるのは難しいということにも気付けました。

備えの大切さ

災害が起こったとき、食料がすぐに配布されるわけではありません。さらにアレルギー対応などの特別食となると、手元に届くのはもっと遅くなります。最低3日分、できれば1週間分の食料は自分で備えておかないと、いざというときにとても困ることになります。

とはいえ、「いつ買えばいいの?」「何を買えばいいの?」「量はどれくらいなの?」といった不安や、「非常食はおいしくなさそう」「備えていたけれど賞味期限が切れて処分した」といった不便さなど、食の備えに対して疑問は尽きない方が多いことと思います。

災害現場で感じた食の問題を解決するために


画像提供:一般社団法人日本食育HEDカレッジ

日ごろから心身共に健康でいられるよう食育の知識をしっかり持ち、これから起こりうる大規模災害への意識を高めて、いざというときに一人でも多くの人が食で困ることがないように。
現場で感じた食の問題を解決するため、日本食育HEDカレッジを設立しました。(Health健康、Environment環境、Disasterprevention防災)

「食育防災アドバイザー」でおいしく楽しく備えよう!

2日間で学ぶ「食育防災アドバイザー」認定講座は、まずは自分自身の備えを充実させる体験型のカリキュラムです。何を備えたらいいの?といった疑問から、備えに対するお悩みをどんどん解決していきます。
防災ランチ付きなので、おいしい!楽しい!と、学んだことをすぐに実感できます。おいしいオリジナルの防災レシピも多数あります。

「日本食育防災士」で大切な人を守ろう!

「食育防災アドバイザー」で自分自身の備えをしっかりしたら、次のステップへ。
災害時の食のリーダー「日本食育防災士」は6日間、食について幅広く学びます。

火の通りが早くなる野菜の切り方や、生ごみを出さないエコクッキング、同じ材料で離乳食と普通の食事が同時に出来上がるレシピなど。これらは日常に役立つことですが、火おこしから炊き出しを行うことや、100名分を均等に分配する調理実習、テント設営などもキャンプ体験を通して身につけていきます。わくわくする気持ちや楽しいと感じることを大切にしています。

これらはコロナ禍で大人数の炊き出し練習ができないため、現在は開講していませんが、2022年冬ごろ再開を予定しています。

食育と災害の知識は誰にでも必要

食育防災アドバイザーは2021年12月のスタート以来、150名以上の受講生がいます。
これまでに、年代や職種もさまざまな方々が学んでいきました。食品会社、保育士、栄養士、看護師、自衛隊、政治家、経営者…など、仕事柄、災害対応が求められる方々もいれば、格闘家、メダリスト、歌手といった、災害とは縁のない職業の方もいます。高校生、大学生、主婦もいます。
職業、年代関係なく、家族や大切な人、地域の人を守りたいという強い気持ちで学びにきます。そして「食育防災アドバイザー」「日本食育防災士」という肩書きで、備えの大切さをそれぞれの領域で普及していくのです。
誰しも必要な食育と災害の知識。学んだことを活かしていっしょに大切な人を守っていきましょう。

●一般社団法人日本食育HEDカレッジ
https://hed-college.com/

●「食育防災アドバイザー」認定講座の詳細はこちら
・東京開催(港区会場)
https://hed-college.com/advisor/
・鹿児島開催(天文館会場)
https://hed-college.com/advisor-kagoshima/

〈執筆者プロフィル〉
中村詩織
一般社団法人 日本食育HEDカレッジ代表理事

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