『ウルトラマンタロウ』で再登場した「メフィラス星人」 画像は「大怪獣シリーズ メフィラス星人(2代目)」(少年リック)

【画像】え…スタイルも劣化してね? こちらが「弱体化ゼットン」の「強かった頃」との比較画像です(5枚)

別の怪獣の部下や、かませ犬に成り下がった「再登場」怪獣

 1966年に放送されたTV番組『ウルトラマン』に始まり、いまも続くウルトラシリーズには、多くのファンを喜ばせている数多くの怪獣や宇宙人が登場します。なかには再登場を果たす怪獣や宇宙人もいますが、初登場時と比べて弱体化したように見えることもあります。本記事では、再登場時にガッカリさせられた弱体化怪獣を振り返ります。

『ウルトラマン』の第2話「侵略者を撃て」に登場した「バルタン星人」も弱体化した怪獣の1種です。本エピソードに登場したバルタン星人は、彼らが宇宙で旅行をしている最中に、発狂した科学者が行った核実験によって故郷「バルタン」を失っていました。そして、移住先を探してたどり着いたのが地球だったのです。ここからバルタン星人とウルトラマンたちとの抗争が始まります。

 第16話「科特隊宇宙へ」で再登場したバルタン星人(2代目)は再びウルトラマンと対決をするメインの敵として描かれます。しかし、第33話「禁じられた言葉」では、すっかり弱体化し、メインの敵から格下げされてしまいました。このエピソードでは、ウルトラマンの敵として「メフィラス星人」が登場します。バルタン星人(3代目)は、このメフィラス星人の部下なのです。

 それだけメフィラス星人が強いということなのでしょうが、別の怪獣の部下に成り下がったバルタン星人には、ガッカリした視聴者も多かったのではないでしょうか。

 弱体化してしまった怪獣として大きな衝撃を与えたのが、最終回でウルトラマンを倒すほどの強さを誇った「ゼットン」です。第39話「さらばウルトラマン」に登場し、強力なパワーでウルトラマンを圧倒したゼットンでしたが、『帰ってきたウルトラマン』の第51話「ウルトラ5つの誓い」で再登場した姿は全くの別物でした。

 初代ゼットンはスマートなビジュアルで、いかにも強そうな印象を与えていました。しかし、2代目ゼットンはふくよかなビジュアルで、少しかわいらしさすら感じてしまうほどです。最後もスペシウム光線ですんなり倒されてしまい、初代とは大違いの結末を迎えます。

『帰ってきたウルトラマン』といえば、第33話「怪獣使いと少年」に登場した「ムルチ」も、再登場時に弱体化したといわれる怪獣です。ムルチは自らを封印していた「メイツ星人」が、地球人に殺されたことで姿を現します。地底から現れたムルチは、街を破壊し、火を噴いて人間を襲います。

 そんな凶暴なムルチは『ウルトラマンA』の第8話「太陽の命 エースの命」で弱体化した姿を見せます。ムルチ(2代目)は、「メトロン星人Jr」、「ドラゴリー」と共闘してAと対戦。3対1の有利な状況でしたが、ムルチの攻撃がAにかわされた結果、ドラゴリーに誤爆してしまいます。この攻撃に怒ったドラゴリーは、ムルチを下あごから引き裂いて殺してしまうのです。

 封印されるほど凶暴だったムルチも、再登場時にはドラゴリーの強さを引き立てる「かませ犬」になり下がってしまった、切ない結末でした。