■ギニュー特戦隊、なぜ人気?

 『ドラゴンボール』の世界観をベースにした大人気ゲーム「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」の公式Xが4月15日に更新され、ギニュー特戦隊がゲームに登場すると発表。現在、バトルの演出がXに公開されており、ファンは「ついに待っていた」「性能に関わらずギニューが好きなので欲しい」などとポストし、お祭り状態になっている。

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 「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」は2015年からバンダイナムコエンターテインメントより配信されているスマホゲームで、世界中にファンを獲得している大人気作品。そして、ギニュー特戦隊は『ドラゴンボール』でフリーザ編の中盤に登場する敵キャラの集団であり、フリーザの配下である。ギニュー、バータ、ジース、リクーム、グルドの5人の宇宙人によって構成される。

  連載当時、鳥山明が『地球戦隊ファイブマン』と『特警ウインスペクター』を子どもと見ていた時にハマり、閃いたといわれている。5人が登場した際に“スペシャルファイティングポーズ”というポーズをとるのは、まさに戦隊ヒーローの影響だろう。闘う順番をじゃんけんで決めるなど、シリアスなフリーザ戦でも比較的ギャグ要素が多めの敵キャラになっている。

  そして、フリーザといえば名前の由来は冷蔵庫(フリーザ―)であるが、その配下ということもあって、彼らは乳製品にちなんだ名前がついているのだ。ギニューは牛乳、バータはバター、ジースはチーズ、リクームはクリーム、グルドはヨーグルトである。鳥山明のどこか気が抜けたネーミングセンスは、『Dr.スランプ』の頃から一貫して続く名物であり、作品の大きな魅力になっている。

  また、ギニューの“ボディチェンジ”など、それぞれのキャラが個別の特技を持っているのも、『ファイブマン』の影響が大きいのかなと感じる点である。キャラの等身も全員異なっているし、かなり作りこまれた敵キャラ集団であることがよくわかる。

  なお、ギニュー特戦隊が初めて登場した話は、原作では其之二百七十二「間に合え!!ななつのドラゴンボール」であり、1990年のことである。それからなんと34年の歳月が経過しているのだが、令和の時代もネットで愛されており、話題になっている。鳥山明は今年亡くなってしまったが、生み出されたキャラクターの人気は変わることがないし、これから先も新たなファンを生み出していくのだろうと実感させられる。

(文=元城健)