ワノ国で活躍した三船長が表紙の「ONE PIECE ワンピース 20THシーズン ワノ国編 piece.21」(エイベックス・ピクチャーズ)

【画像】「火の傷の男」がほぼ確定? 証拠といわれる「真っ黒い船」を見る(6枚)

「ひとつなぎの大秘宝」を手に入れるために必要不可欠な人物

 マンガ『ONE PIECE』1056話では、ユースタス・キッドの口から「火ノ傷」の男という謎の存在が明かされました。キッドの相棒であるキラーによれば「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を手に入れるための争奪戦に参加するには「火ノ傷の男」を探す必要がある、ということです。

 その後、1081話ではマーシャル・D・ティーチが「ヒノキズの男」について触れており、「火ノ傷の男」と「ヒノキズの男」は同一人物だと考えられています。

 では、この男の正体は誰なのでしょうか。ファンのあいだで多くの予想や考察が飛び交っている「火ノ傷の男」の有力候補者をみてみましょう。

※この記事では「火の傷の男」に統一して表記します。

モンキー・D・ドラゴン

「火ノ傷の男」の候補として最も多くの声が挙がっているのは、ルフィの父であり革命軍総司令官のモンキー・D・ドラゴンです。

 1081話で明かされた「火ノ傷」の男の情報としては、以下の4つが挙げられます。

・重要な赤い「歴史の本文」のうちのひとつを持っていること
・男であること
・真っ黒い船に乗っていること
・近づいた敵船を巨大な渦で飲み込んだこと

 ドラゴンの乗る革命軍の船ヴィント・グランマ号の船体は真っ黒であり、100話でスモーカーに捕まりそうなルフィを突風が襲った際は、ドラゴンが近くにいる様子が描かれます。ちょうどタイミングよく吹いた風について「ドラゴンの『悪魔の実』の能力によって引き起こされたのでは?」とファンのあいだで話題になっていました。

 さらにドラゴンの顔の顔に彫られた大きな入れ墨が、カラーイラストでは赤みがかっていることから「火ノ傷」に見立てられたのではないか、という声も挙がっています。

ハグワール・D・サウロ

 幼いロビンを政府のバスターコールから逃がした巨人族の海兵であるハグワール・D・サウロも、ファンから「火ノ傷の男」だとウワサされているひとりです。

 1066話では、22年前に巨人族の国「エルバフ」を訪れたDr.ベガパンクと会話する、サウロらしき人物のシルエットが描かれていました。その姿は全身を包帯に包まれており、これはサウロがロビンを逃がす際、クザンの「ヒエヒエの実」の能力によって全身を凍らされたためにできた凍傷の跡だと考えられます。

 22年前、クザンがサウロに与えた技「アイスタイムカプセル」は、巨人族であるサウロの全身を凍結させてしまうほどの威力でした。そのため、重度の凍傷によって身体に傷跡が残ったとすれば、その傷を誰かがやけどによる傷と間違えたのか、あるいはバスターコールによってやけどを負い、結果「火ノ傷」と呼ばれるほどの大怪我が残ることになったのか、などの理由が考えられます。

 さらに同話の回想のなかで、ベガパンク(正確にはベガパンクの分身「猫(サテライト)のひとりである正(シャカ)」)は、サウロがエルバフに持ち帰った「オハラの文献」を読んだ、と発言しています。

 オハラがバスターコールによって滅ぼされることになった原因は、オハラの学者たちが「空白の100年」について解き明かそうとしたためでした。そんなオハラの学者たちの遺した文献を持っているサウロが「ひとつなぎの大秘宝」の争奪戦に必要な情報を知っているとしてもおかしくはありません。



元ルンバー海賊団のブルックが表紙の「ONE PIECE Log Collection “BROOK”」(エイベックス・ピクチャーズ)

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「離脱」したあのキャラも候補に?

ヨーキ

 ヨーキは、かつてブルックが所属していた「ルンバー海賊団」の船長で、通称「キャラコのヨーキ」として知られた西の海(ウエストブルー)出身の海賊です。

 ヨーキは「偉大なる航路」の航海中に病に倒れ、途中離脱しており、それ以降、安否が不明なままです。

 そんなヨーキに対し、一部のファンのあいだでは「彼こそが『火ノ傷」の男なのでは?」とささやかれています。というのも、631話の扉絵で描かれたある男性の正体がヨーキなのではないか、という説が存在しているからです。

 631話の扉絵では、笠を被った謎の人物と、双子岬の灯台守であるクロッカス、そして、かつてルンバー海賊団とともに旅をし、彼らの帰還を待ち続けているクジラ、ラブーンの姿が描かれています。

 扉絵に描かれたクロッカスとラブーンのうれしそうな表情から、この人物は彼らが帰りを待ちわびていたヨーキなのではないか、という説がファンのあいだで挙がっているようです。

 では、なぜヨーキは「火ノ傷の男」の候補に浮上したのでしょうか。

 487話で、病に侵されたヨーキの顔には、斑点のようなものが浮かび上がっていました。もしもヨーキが生き延びていたのだとすれば、病気の後遺症で顔に痕が残り、それが「火ノ傷」と呼ばれるゆえんになったのかもしれません。

 また、ヨーキの年齢は正式には明かされていないものの、50年前に「偉大なる航路」を航海していたことは確実です。もしも存命ならばかなりの高齢であると考えられるため、現役の世代が知らない「ひとつなぎの大秘宝」に関する情報を持っている、とも考えられるでしょう。

 最終章直前に新たに登場した「火ノ傷の男」という重要な存在は作中でも重要人物になることは間違いないでしょう。その正体が判明するのはいつになるのでしょうか。