TVアニメ『ひきこまり吸血姫の悶々』第1弾キービジュアル (C)小林湖底・SBクリエイティブ/ひきこまり製作委員会

【画像】屈強な鎧姿に「どういうこと!?」 『シャンフロ』のヒロインに衝撃が!(5枚)

これまでにない「新感覚」のストーリーが話題

 2023年の秋アニメも早いもので、すでに中盤に差し掛かっています。今クールは『葬送のフリーレン』や『薬屋のひとりごと』などのさまざまな作品が注目を集めており、毎週の楽しみになっている人も多いでしょう。そこで本記事では、新感覚なストーリー設定や独特な空気感で、初回から視聴者の心をつかみ「最終話まで完走決定」という高評価の多い話題作をまとめました。

『シャングリラ・フロンティア』

『シャングリラ・フロンティア』は、2017年より連載中の硬梨菜先生による大人気WEB小説『シャングリラ・フロンティア ~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』が原作のTVアニメです。コミックス版では、第47回講談社漫画賞の少年部門を受賞し、「週刊少年マガジン」の読者アンケートでは史上初の四冠達成を記録しました。

 本作の舞台はVR技術が普及した日本です。主人公は低品質でつまらないゲーム「クソゲー」をこよなく愛するサンラクこと陽務楽郎(ひずとめ らくろう/CV:内田雄馬)で、総プレイヤー数3000万人の「神ゲー」と呼ばれる「シャングリラ・フロンティア」に挑むゲーム冒険譚が描かれます。

 サンラクは、鳥の頭に半裸という強烈なルックスでゲームをプレイし、仲間や宿敵と出会いながら、神ゲー「シャングリラ・フロンティア」をプレイしていました。ゲームのなかという新感覚の冒険に加え、通常の攻撃より大ダメージが発生する「クリティカル」や、プレイに必要な「スタミナ」の概念などが緻密に設定されており、ゲームオタクから「細かいところまで作り込まれているアニメ」として高い評価を得ています。

 なかには「小説が面白くて何年もアニメ化を待ち望んでいた」という原作ファンも見受けられ、ネット上では「続きがめちゃくちゃ気になる」「1話で引き込まれた。今のところ欠点が見当たらない」と絶賛されていました。

『シャングリラ・フロンティア』はMBS/TBS系全国28局ネットにて毎週日曜日より放送中です。また「auスマートパスプレミアム」「DMM TV」「Amazon Prime Video」ほか配信サービスでも順次配信されています。

『ひきこまり吸血姫の悶々』

『ひきこまり吸血姫の悶々』は小林湖底先生のライトノベルが原作のコミカルファンタジーです。

主人公テラコマリ・ガンデスブラッド(通称:コマリ/CV:楠木ともり)は、吸血鬼でありながら血が飲めないがために、魔法が使えない、運動もできない、背も伸びないという苦しみを抱え、3年間の引きこもり生活を送っていました。しかし、名家の令嬢であるコマリは、皇帝直々に帝国軍を率いる役職「七紅天大将軍」に任命されてしまいます。

「七紅天大将軍」は、3カ月に一度のペースで他国に戦争を仕掛けて勝利しなければならないだけでなく、元犯罪者ばかりの部下たちをまとめなければならない重すぎる役職でした。断りたくとも皇帝直々の任命で断れないため、コマリはハッタリとかわいさを武器にしてどうにか立ち向かっていきます。

 下剋上を狙う部下たちを凌ぐため本当の実力を隠しながら奮闘するコマリを、思わず応援したくなる作品です。ネット上では「作中設定がありきたりではない感じで面白い」「作画最高。こまりがかわいすぎる」などと評価する声があがっています。

 dアニメストアの2023年11月8日から2023年11月9日の集計では、アニメの総合ランキングで2位にランクインしており、今秋アニメでの注目ぶりがうかがえました。

『ひきこまり吸血姫の悶々』はTOKYO MXにて毎週土曜より放送中です。また「ABEMA」「dアニメストア」「Amazon Prime Video」ほか配信サービスでも順次配信されています。



九朗と下忍たちの終結が描かれたTVアニメ『アンダーニンジャ』キービジュアル (C)花沢健吾・講談社/アンダーニンジャ製作委員会

(広告の後にも続きます)

シュールさがクセになるアクションバトルも!

『アンダーニンジャ』

『アンダーニンジャ』は、映画化もされた大ヒットマンガ『アイアムアヒーロー』を生み出した花沢健吾先生原作によるバトルアクションマンガで、2018年より「週刊ヤングマガジン」にて連載されています。

 作品の舞台は、およそ20万人の忍者が潜伏している現代の日本で、社会で暗躍する忍者が存在する物語です。忍者組織で政府直轄の「NIN(National Intelligence of NINJA)」と、敵対するもうひとつの忍者組織「UN(アンダーニンジャ)」の戦いが描かれます。ニート同然の生活を送る主人公である雲隠九郎(CV:坂泰斗)は、「NIN」の一員として最前線で戦うことになる下忍(下級の忍者)のひとりでした。

 本作がTVアニメで話題となったところは、なんと言っても独特な空気感でしょう。飄々(ひょうひょう)としていて自由奔放な九郎をはじめ、クセの強い登場人物の会話劇がシュールな笑いを誘うと話題です。また、のんびりした日常が流れているかと思えば音もなく突然現れる配達員や、意外な人物が忍者で突然戦闘が始まるなど、不思議なテンポでストーリーが展開されます。

 現実的な日常に、忍者の存在が溶け込んでいるような不思議な世界観は、「忍者は現実的に見えないところで存在しているのでは」といった錯覚さえ感じさせられそうです。

 ネット上では「期待以上に作画がいい。手塚プロダクションやるね!」「花沢先生作品のアングラやダメ人間描写がクセになる」などの意見が聞かれました。

『アンダーニンジャ』はTBSにて毎週木曜日より放送中です。また「dアニメストア」「FOD」「Hulu」ほか配信サービスでも順次配信されています。

 10月に放送が開始されて中盤に差し掛かった作品も多いことでしょう。冷え込んできて出かける頻度が減った人なども、これを機に見逃し配信などで追いかけてみてはいかがでしょうか。