魚探映像でみる2種類のタイ

魚探画像で見ると(1)のタイは以下のように映ります。この画像では、タイラバに反応してちょっとだけ浮き上がったので分かりますが、通常は「底の線がちょっと分厚い?」くらいであまり分からないのが正直なところです。ですから、釣ってみるまで分からないのが(1)のタイです。

一方、(2)のタイは下のように映ります。こちらは分かりやすくて、水深は33.67mですが中層の19~25mあたりに複数の横線が映っています。これが中層に浮いた(2)のタイです。この画像からも分かるように、底から10mくらいまでばかりを釣っていると、かなりチャンスを逃してしまいます。

(1)ボトムのタイにはタイラバで対応

タイラバは(1)のタイを釣ることに適しています。タイサビキでは通常サビキの下にオモリ(シンカー)が付いていますので、ハリは底まで到達しません。タイサビキではボトムのタイは釣れないのです。しかしこれがタイラバサビキなら、オモリの役目をタイラバが担うため、底にいるタイをねらうことができるのです。

(2)中層のタイにはサビキで対応

中層に浮いたタイは「おもに」サビキで釣ることができます。中層のタイは泳層がかなり広いのが実情。通常のタイサビキであれば、仕掛の長さが10m以上もあるため、中層に広く泳いでいるタイの群れのどこかに仕掛を漂わせることができ、効率的に中層をねらうことが可能です。

これに対し、タイラバサビキは全長が3mぐらいですから、じっと待っていてはレンジ(タナ・層)を探ることができません。したがって、魚探を確認して魚がいるレンジを把握し、ラインの色やリールのカウンターを頼りに魚がいる泳層に仕掛を届ける必要があります。
具体的には、かなりスローなリトリーブを行いタイラバを動かすと同時に、サビキで魚のいるレンジを通すといった具合。タイラバだけでねらうよりも広いレンジを通すことができるので、タイラバサビキは有利となります。

ところで先ほど、中層のタイをねらうのに「おもに」サビキでねらうと伝えました。実際には中層をタイラバでねらうことも多いのでこのように表現しました。中層のタイをねらううえでタイラバサビキが有利な理由がここにあって、実は中層のタイがサビキに反応するのは、かなり活性が高いときのみだということが関係しています。
エサが流れてきて、いわゆる「時合」という状態になると入れ食いになるのですが、エサがない状態だとサビキは見切られる傾向にあります。これがタイラバだと、タイラバ自体に魚を誘引する力(恐らく、その動きや波動)があるため、エサのない状態であっても釣ることができるのです。中層の魚を釣るうえでレンジコントロールは難しいですが、タイラバサビキはかなり有利だといえます。

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タイラバサビキに適したサビキ


私がよく使うチョクリ系サビキ

サビキにはさまざまな種類がありますが、タイラバサビキに適したサビキというものがあります。先ほど中層のタイをねらうのにリトリーブでねらうと伝えましたが、これが関係しています。タイラバサビキで使用するサビキは、「チョクリ」と呼ばれるエダスが短いタイプの仕掛が有効です。

エダスの短いサビキはゆっくりとリトリーブしたときに幹糸から離れてくれます。これがエダスが長いと、幹糸にまとわり付いてしまうのです。ゆらゆらと漂わすようなサビキの使い方ならエダスが長い方が有利ですが、リトリーブするタイラバサビキでは、エダスの短いチョクリタイプがオススメです。