【1】弁財天:鶴岡八幡宮
歴史の教科書にも登場する鶴岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)は、河内源氏第二代棟梁の源頼義が康平6年(1063年)に由比ガ浜に創建。その後、源頼朝が現在の地に遷しました。
鎌倉幕府の守護神であると同時に、宗教政策の要として幕府の各種公式行事が執り行われるなど、鎌倉の発展を支えた神社です。
鎌倉駅前から参道である若宮大路に出て、徒歩約10分。桜の季節は優美なアーチが参拝者を歓迎してくれます。なお、御朱印めぐりが初めて、または新調したい人は境内にある「鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム」に併設されたミュージアムショップで、オリジナルの御朱印帳を買うのがおすすめです。
なぜなら、ミュージアムならではの芸術的な意匠が魅力的だから。なかでも人気なのが、鶴岡八幡宮の有名な大銀杏の葉をモチーフにしたデザインです。木製のレリーフタイプは在庫がなくなり次第終了予定ですが、オリジナルの御朱印帳は数種展開されているので、ぜひお立ち寄りを。
また、「鎌倉・江の島 七福神めぐり」には専用の御朱印帳(1,000円)や集印用色紙(500円)、たとう紙付きの飾り色紙(1,000円)があり、これらは各七福神が祀られた寺社などで購入できます。
鶴岡八幡宮では応神(おうじん)天皇、比売神(ひめがみ)、神功(じんぐう)皇后の三柱の神様が祀られているほか、境内の入り口東側にある源氏池には七福神のひとりである、金運アップの神様・弁財天が祀られています。この池は1182年に源頼朝が造らせたもので、その中に旗上弁財天社(はたあげべんざいてんしゃ)が造営されました。
御朱印も鶴岡八幡宮と旗上弁財天社にそれぞれありますが、七福神めぐりがテーマなので旗上弁財天社にも参拝しましょう。鶴岡八幡宮の御朱印は大石段下東側にある御朱印所、旗上弁財天社は源氏池の中の島にある社務所で拝受できますが、当面の間はどちらも書き置きの御朱印紙で対応中です。
(左)鶴岡八幡宮の御朱印、(右)旗上弁財天社の御朱印
鶴岡八幡宮
鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム
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【2】毘沙門天:宝戒寺
鶴岡八幡宮から東に歩き3分ほどで到着するのが宝戒寺(ほうかいじ)。新田義貞(にったよしさだ)の鎌倉攻めにより滅んだ北条一族の霊を弔うため、建武2年(1335年)に後醍醐天皇が足利尊氏に命じ、執権北条高時旧居跡(しっけんほうじょうたかとききゅうきょあと)に建立させたといわれています。
御本尊は、鎌倉二十四地蔵尊の第一番とされる子育て経読み延命地蔵菩薩。七福神のひとりである、勝運や財福の神様・毘沙門天も祀られています。
また、境内には日本最古の木造聖天といわれている秘仏・大聖歓喜双身天王(だいしょうかんぎそうじんてんのう)を祀った聖天堂、聖徳太子を祀った太子堂、北条高時を祀った徳崇大権現堂なども。花の名所としても知られ、特に初秋に咲く参道脇の白萩が有名なことから“萩の寺”として親しまれています。
御朱印は本堂の寺務所にて。毘沙門天の場合は「勝運来福」の朱印に加え、梵字(ぼんじ・神仏を一字で表す神聖な文字)で毘沙門天を表す「ベイ」の宝印が特徴です。御朱印は祀られている御神仏の数だけあるので、まずは参拝のうえ七福神めぐりであれば毘沙門天が希望である旨を伝えましょう。日によっては写経もでき、希望する場合はお寺の入り口で受け付けてもらえます。
宝戒寺