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歓喜のオフ目前から一転「日本代表に来てほしい」宮澤夕貴は複雑な心境もファンの声で覚悟

バスケットボールキング

歓喜のオフ目前から一転「日本代表に来てほしい」宮澤夕貴は複雑な心境もファンの声で覚悟(C)バスケットボールキング

 5月7日、パリ2024オリンピックに出場するバスケットボール女子日本代表の強化合宿が公開され、2年ぶりに代表活動に復帰した宮澤夕貴(富士通レッドウェーブ)が、合宿に参加するまでの心情の変化を明かした。

 東京2020オリンピックの銀メダル獲得メンバーでもある宮澤は、女子バスケ界をけん引する選手の1人として活躍してきたが、恩塚亨ヘッドコーチ(HC)のもと挑んだ「FIBA女子ワールドカップ2022」で9位に終わってから代表招集なし。宮澤は「合宿にすら呼ばれなかったので。HCが呼ぶ呼ばないのを『なんで?』と思っても仕方ないので、自チームで頑張ろうという気持ちでした」と、日本代表から遠ざかった2年間を振り返った。

 だが、この期間に宮澤は体重が6キロ落ちたようで、「軽くなって動きやすい体になった。今年は本当にコンディションがいい」と、フィジカルの変化がパフォーマンスの向上に直結。今シーズンは所属チームの富士通を16年ぶりの優勝へ導く活躍を見せ、「絶対に選ばれないと思っていた」という日本代表入りのチャンスを再び手にした。

 今回の代表招集にあたり、事前に恩塚HCから“日本代表への思い”を確認するやりとりもあったという。「恩塚さんから『来てほしい』という気持ちを言われて。自分も『オリンピックに向けて日本チームのためになりたいし、たとえそれがスタート(先発起用)じゃなくても、チームの一員として最善を尽くすつもりです』という思いは伝えました」。

 “戦術に合わない”として代表から外れていた宮澤にとっては突然の招集。複雑な気持ちもあったというが、「こういうチャンスを自分で潰すのも違うなと思ったので、そこは一人の人としてしっかりやりたかったので(恩塚HCと)話もしましたし、恩塚さんのバスケットに対応できるようにしようという気持ちです」と、現在の率直な思いを語った。

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 また、Wリーグのコート上で対峙してきた選手の存在、ファンから寄せられる期待も、宮澤の心を動かした。

「オリンピック候補合宿に呼ばれましたと言われて、最初はうれしい気持ちと、そうじゃない気持ちがあった。自分がどう思っているかわからなくて。でも、ここに立ちたくても立てなかった人や、周りの期待に応えたいとか、いろいろな感情があった。考えた結果、頑張りたい、やるしかないという気持ちで合宿に来ました」

「メンタルが完全に切り替わったのは、オールスター終了後、コートサイドでファンの方から『頑張ってください』と言われたタイミング。その時に『頑張ろう』って。“ちょっと”思っていた気持ちが“絶対”に変わりました」

 富士通でWリーグ優勝を果たし、自分へのご褒美として「いきたいところリスト」も作っていたという宮澤。念願の「タルト食べ放題」はお預けとなってしまったが、今は「恩塚さんのバスケットを頭に入れているところ。それを体現できないとメンバーに入れないというのもわかっていますし、そこに集中しています」と、引き締まった表情でも話した。

 恩塚HCが掲げる日本代表のチームコンセプト「走り勝つシューター軍団」にフィットするか。再びチャンスを得た宮澤にとって、今回の強化合宿は進化を証明する日々となりそうだ。

 
   

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