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上白石萌音は“和”のヒロインが似合う! 時代劇デビューから13年で洗練された所作

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『霊験お初~震える岩~』©︎テレビ朝日

 5月4日、テレビ朝日ドラマプレミアムにて、宮部みゆき原作のスペシャルドラマ『霊験お初~震える岩~』が放送される。時代劇にホラーとミステリーの要素を盛り込んだ傑作小説の初映像化で、上白石萌音が主演を務め、SixTONESの京本大我らが共演する。

参考:坂本冬美、上白石萌音主演『霊験お初』に尼僧役で出演 主題歌として「恋の予感」をカバー

 江戸時代後期、享和2(1802)年、第11代将軍徳川家斉の治世。日本橋通町で人気の一膳飯屋「姉妹屋」の看板娘・お初(上白石萌音)は、岡っ引きの兄・六蔵(満島真之介)と義姉・およし(野波麻帆)と暮らしていたが、武家屋敷の火事に巻き込まれたことをきっかけに、普通の人間には見えないものが見え、聞こえない声が聞こえる不思議な力「霊験」が宿る。

 お初は、その力を市井の奇譚を集めている南町奉行・根岸肥前守鎮衛(坂東彌十郎)に見込まれ、戸惑いながらもやがて自分の使命に目覚め、与力見習いの古沢右京之介(京本大我)と共に奇怪な事件を調べ始める。右京之介はどこか頼りなく、お初は呆れてしまうが、いざという時に判断力と勇気を発揮する彼がだんだん気になっていく。

 霊験という不思議な力を宿すヒロイン・お初と、草食系武士と呼べそうな右京之介の“凸凹バディ”が、江戸の連続殺人事件の謎に挑むのが見ものだ。

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 お初を演じる上白石は、読書家として知られており、「宮部みゆきさんといえば私の中では時代小説の印象が強く、その世界の中に入ることができるのをとてもうれしく思いました」とコメントしている。原作者の宮部は、上白石と京本について、「今もっとも新鮮なパワーをお持ちの役者さん」と評し、上白石を「萌音さん、時代劇でも可愛い!」と絶賛(※)。その言葉通り、上白石は“和”の雰囲気を持ったヒロインがとても良く似合う俳優ではないだろうか。

 2011年、第7回「東宝シンデレラ」オーディションにて審査員特別賞を受賞した上白石は、同年、わずか13歳でNHK大河ドラマ『江~姫たちの戦国~』の最終回に出演。江(上野樹里)と徳川秀忠(向井理)夫婦の五女・和を演じ、時代劇でドラマデビューを飾った。

 2014年公開の映画『舞妓はレディ』には、800名を超えるオーディション参加者の中から主演に選ばれ、舞妓見習いの春子を好演。周防正行監督・脚本のミュージカル・コメディである本作は、上白石のために作られたと思えるほど、彼女は春子役にマッチしており、舞妓の和装が非常に愛らしかった。

 2016年と2018年に公開された『ちはやふる』3部作では、呉服屋の娘・奏を演じた上白石。和服をこよなく愛し、和服を着たいがために弓道部に所属していた奏だったが、千早(広瀬すず)たち、かるた部員に実家の呉服屋のカタログモデルになってもらうことと、試合の時に袴を着用することを条件に、かるた部へ転部。まさに“和服命”といったキャラクターに扮した上白石は、本作でも“和”の魅力たっぷりだった。

 上白石は、大河ドラマは『江~姫たちの戦国~』のほかにも、『西郷どん』(2018年)と『青天を衝け』(2021年)に出演しているが、どちらでも和服姿の役を演じている。『西郷どん』では西郷隆盛(鈴木亮平)の弟・従道(錦戸亮)の妻・清、『青天を衝け』では徳川家定(渡辺大知)の正室・篤君(篤姫)に扮し、時代劇の所作もお手の物で、安定した演技力を発揮している。

 2022年からは、舞台『千と千尋の神隠し』で主演を務めている上白石。千尋の衣装は完全な和装とは異なるかもしれないが、和服に近い姿がやはり似合っており、今をときめくフレッシュさはそのままに、“和”の世界観がしっくりくる役者であることを、世界に発信し続けている。

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