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馬の目の秘密

乗馬メディア EQUIA

Orange To White | Equine Vision (youtube.com)

残像作用

馬の残像作用は人間よりかなり短いとされています。残像作用とは目に入った光が消えてしまっても、まだ残っているように見える作用のことを言います。写真撮影でフラッシュを見てしまうと、しばらく目に残ることがありますよね。あれが残像作用です。

残像作用が短いことは逃げながら、敵の位置を正確に把握するのに適しています。例えば、馬に乗って駈歩をしているとき、乗り手には横目で景色が流れるように見えるとします。これは人間の目の残存作用によるものです。しかし、同じスピードで走っていても、馬の目の残存作用は短いので、流れるようには見えません。1コマ1コマ見えており、走りながらも視野に入っているものを正確な位置で捉えることができるのです。しかし、野生の世界は厳しいもので、同じ能力が馬の敵である肉食動物にも備わっているものと考えられています。

暗視能力

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馬は昼行性ですが、暗いところでも目が見えます。馬の生産地では、夏の間、昼夜放牧といって、若駒の体力を養うために昼間だけではなく、夜間も放牧に出します。しかし、馬たちは夜でも目が見えるので、問題はありません。

秘密は目の奥の反射板!

動物の目の奥に位置する網膜にある桿体細胞と錐体細胞のうち、暗いところで働くのは桿体細胞です。桿体細胞がわずかな光を捉えることができるため、夜でも目が見えるのです。しかし、さらに網膜の後ろにタペタム(輝板)という組織がある動物もいます。ネコや犬の写真を撮影して、目が光ったことはありませんか。あれはタペタムの作用によるものです。タペタムは網膜を通り過ぎた光を反射させてもう一度、視神経を刺激します。タペタムがちょうど反射板のような役割をして光を増強させたために起きた現象なんですよ。馬の目にもタペタムがあり、目に入った光を増強させることができるため、暗闇でも物を認識できるのです。夜間に活動をする肉食動物から身を守る必要があったためであると考えられます。

このように、馬は物の見え方が人間と全く違います。馬の視覚がどのようなものなのかを可視化した動画がありました。下のリンクから是非、体感してみてくださいね。

Horse Vision: Simulation shows a horse-eye view (youtube.com)

まとめ

今回は馬の目について考えてみました。色の識別能力や視力が低いものの、動体視力には長けています。そのため、ふいに何かが視野に入ってきたら、逃げるのが馬の生き残るための術であり、本能です。目の見え方などの特性を理解して、馬たちを不安にさせないように、騎乗できるようにしていきたいですね。

2024年4月26日

提供元: 乗馬メディア EQUIA

 
   

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