さらに自社の本サイトで記事を1クリックしてもらえれば1円ほど(こっちはGoogleの基準になる場合が多い)が入ってくるという塩梅だ。
・「コタツ記事に一度手を出したらやめられない」ワケ
『週刊文春』(文藝春秋)は元気のない紙媒体において1人気を吐く存在だが、同誌のWEBメディア『文春オンライン』の月間PVは1億を超えることもある。
単純計算になるが、『文春オンライン』だけで1か月1億円を稼ぎ出すということになる。これはジリ貧の新聞社や出版社にとっては大きい。大きすぎる。
『週刊文春』や『文春オンライン』の場合、しっかりと足で稼いだ記事がほとんどだが、多くのスポーツ紙・週刊誌のWEB媒体は時間とお金をかけて取材するのではなく、テレビ・ラジオ発言、SNS投稿を書き起こしただけの記事でOKなのだ。
「コタツ記事に一度手を出したらやめられない」ということがよくわかってもらえるはずだ。
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ちなみに『Yahoo!ニュース』の芸能記事には第1段落の下、第2段落に行く前に【画像】といった具合に、記事に関連する画像へのリンクがあることが少なくない。
これは自社の本サイトに来てもらうための姑息な戦略、ポジティブな言い方をすれば涙ぐましい努力でもある。
『Yahoo!ニュース』では0.2円、本サイトまで来てくれれば1円。この差は大きい。
こうしてユーザーのクリック数をコツコツ稼ぎ、ネットニュース、ひいては新聞社や出版社は成り立っている(もちろん紙の新聞や雑誌・書籍も会社にとっては大事だよ)。
でも、これには弊害もあったりする。次回はそのあたりのことをひも解いていきたい。