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頬ずりして抱き合うライオンと男性 長年の心温まる友情、TikTokで人気

NewSphere

 動画は2ヶ月ほどのうちに、790万回再生された。「きっとかまってほしいんだね」「ほんと大きなネコみたい。うちの子も僕が寝ようとすると同じことをやる」など、無邪気な触れ合いに心癒やされたというコメントがみられる。

 ライオンは本来、人間を捕食しうる存在であり、人間と絆を育むことなど到底考えられない。しかし、出会い方によっては、そしてその後の愛情の注ぎ方次第では、深い友情を育むことも不可能ではないようだ。グルーナーさんが自身のTikTokチャンネルで公開する300本以上の動画が、その軌跡を克明に物語る。

◆出会いの陰には悲しい過去が
 1人と1頭の出会いは、10年ほど前に遡る。サーガの両親にあたるライオンたちは、揃って家畜を襲っていたところを捕獲された。親ライオンたちは野生へ復帰させるためリハビリテーション・キャンプに隔離されたが、この期間中に3〜4匹ほどの子ライオンが生まれた。母ライオンは子ライオンたちに餌を与えないばかりか、次々に殺した。

 たった1匹が生き残った。サーガだ。グルーナーさんは引き取り、自身の家の隣にフェンスで囲われた保護区を作り、その中で献身的に面倒を見た。グルーナーさんは2015年、BBCに対し、「あの子が来てからもう3年になりますが、私はキャンプから出たことがありません」「時々、仕事のために一晩だけ町に行くことがありますが、それ以外は一緒にここにいるんです」と語っている。

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 小さいながらも気が立っていた当時のサーガをなだめるのは、並大抵の苦労ではなかった。しかし、長い年月をかけ、愛情は伝わった。今では屋外に設けられたサーガのいる広いケージを開けると、両の前足をグルーナーさんの首に回し、目を細めて親愛の表情を示す。

 グルーナーさんは2021年、米NBCニュースに「とても大きなネコなのに、驚くほどおとなしいんです」と語る。「会いに行くといつも、(話題になった)あの動画のように抱きついてきます」と続け、フレンドリーで優しいサーガの性格を語っている。

◆「会いたかったよ!」親愛のまなざしで飛びかかる
 すっかり成長した今も、グルーナーさんの愛情は変わらない。グルーナーさんが共同設立したモディサ・ワイルドライフ・プロジェクトは今年2月、サーガの近況をTikTokで紹介した。

@sirgathelioness

Just gotta love Sirga’s greetings. Her excitement to say hello blows my mind on a daily basis

♬ Distance – TWO LANES

 グルーナーさんがケージを開けるや否や、「グー」とのどを鳴らしたサーガは両脚で飛び上がり、愛おしそうに目を細めてグルーナーさんに飛びかかる。サーガの巨体が宙を舞い、グルーナーさんの上体を覆い尽くしそのまま地面へと一緒に倒れ込むと、「クウッ」と再びのどを鳴らしながらやさしくグルーナーさんに頬ずりを繰り返す。

 あるときはサーガと連れだって、誰もいない開けた草原へ。ギターをかき鳴らしながら歌い上げるグルーナーさんのそばに寄り添い、サーガはじっと耳を立てている。

 ライオンは本来人間にとって危険な存在であり、動画を観ていいなと思ったとしても、決して真似をしようとしてはいけない。ライオンを娯楽目的でペットにすることのないよう、背景を知らない視聴者に対してグルーナーさんは注意を促している。子ライオンの時に巡り会って命を救い、信頼を築き上げたグルーナーさんとサーガの間には、彼らだけの特別な友情があるのだ。

@sirgathelioness

Predators are not pets! Sirga has 2000ha of wild Kalahari where she lives and hunts. If you have any questions drop them in comments!

♬ original sound – Val Gruener & Sirga

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2024年4月23日

提供元: NewSphere

 
   

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