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定額減税を一斉給付にしなかった岸田首相の思惑と計算

女性自身

定額減税を一斉給付にしなかった岸田首相の思惑と計算(C)女性自身

 

Aさん世帯の住民税が年間18万円とすると、18万円から住民税の減税分の3万円を差し引いた15万円を11等分。15万円÷11=1万3千636円を7月以降11カ月間納めるかたちです。

 

■トラブルを怖れたのかマイナンバーカードを使わずに

 

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定額減税の目的は、物価高に対抗できるよう税金を減らして手取りを増やすこと。ですが、減税だけだと税金を納めていない世帯に支援が届きません。

 

そこで、住民税非課税世帯などには1世帯あたり7万円の給付を行います。低所得の子育て世帯には、18歳以下の子ども1人あたり5万円を追加します。

 

さらに、税金を納めていても、ふるさと納税などの節税で、2024年中に納める税額が定額減税の額より少ないケースもあります。こうした減税しきれない方には、夏以降に不足分の給付を行います。

 

結果、定額減税は(1)減税だけ(2)給付だけ(3)減税と給付の両方の3種類ある複雑な制度になりました。実務担当者の苦労がしのばれます。

 

なにより減税ではなく給付金が欲しいと思いませんか。でも、国は「減税」にこだわった。定額減税を議論してい2023年秋、岸田首相を“増税めがね”と揶揄する風潮に対抗したかったのでしょう。

 

加えて、給付ならマイナンバーカードが使えます。マイナンバーカードに公金受取口座をひもづけている方には、給付は簡単に完了するはず。国がそう喧伝していたのですが、実際は、ひもづけミスなどさまざまなトラブルが噴出するのを怖れたのか、マイナンバーカードは使われません。

 

4月は食品が半年ぶりの値上げラッシュとなり、6月には電気やガスの補助金が終わるといわれています。少子化支援金や防衛増税など、今後は負担が増えることばかり。たとえ定額減税があっても、家計にとってはマイナスでしょう。

 

岸田首相のバラマキ作戦をうのみにして、財布のひもをゆるめてはいけません。

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