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【チキン南蛮】だまされたと思って食べてみてほしい「れんげ食堂Toshu」の「チキン南蛮定食」:パリッコ『今週のハマりメシ』第129回

週プレNEWS

ある日、あるとき、ある場所で食べた食事が、その日の気分や体調にあまりにもぴたりとハマることが、ごくまれにある。

それは、飲み食いが好きな僕にとって大げさでなく無上の喜びだし、ベストな選択ができたことに対し、「自分って天才?」と、心密かに脳内でガッツポーズをとってしまう瞬間でもある。

そんな”ハマりメシ”を求め、今日もメシを食い、酒を飲むのです。

* * *

しばらく前、西武新宿線の東伏見駅で、漫画家、ラズウェル細木先生とともに、とある取材を受けさせてもらったことがあった。それが終わり、さて、どこか駅前の店で、ちょっと遅い昼食でも食べましょうかということになった。ところが駅周辺は、飲食店の絶対数が少なく、開いている店がなかなか見つからない。唯一営業中だったのが「れんげ食堂Toshu」。

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れんげ食堂Toshuといえば、かつては「東秀」という名前で営業していた、中華料理のチェーン店だ。同行しているのは、酒漫画のバイブル『酒のほそ道』の作者である大御所、ラズウェル先生。さすがにチェーン店にお連れするのは……と思ったら、店頭のサンプルメニューを見て「いいですねぇ」と顔をほころばせている。あ、そうだった。ラズ先生の作品が多くの人に愛される理由は、どんな酒場、飲食店にも甲乙をつけない、この懐の深いスタンスゆえだった。

ということがあって、主に神奈川県方面に多いイメージがあり、生まれて初めて入ったれんげ食堂。これが想像をはるかに超えて素晴らしい店で、僕は一気に大ファンになってしまった。今日はなんだか、れんげ食堂気分だ。行くか。


「れんげ食堂Toshu」
まず驚かされるのは、シンプルにその安さ。オーソドックスなラーメンとチャーハンがそれぞれ税込み495円。その他、幅広いラインナップの定食やセットメニューもお得に揃っている。なによりも驚くのは、ちょっとしたおつまみにも良さそうな単品小皿メニュー。110円から豊富に揃っていて、ちょい飲みするのにも最高の店と言えよう。ランチメニューに横浜のご当地グルメ「サンマーメン」があるのも、神奈川カルチャーを感じて興味深い。


このへんでずっと飲める


家からいちばん近い、サンマーメンが食べられる店かもしれない
ただ、今日はある目的があってれんげ食堂にやって来た。まだそんなに経験豊富ではないし、あらゆるメニューを食べつくしたわけでもないが、僕のれんげ食堂における2大「神メニュー」がある。それが、「チキン南蛮」と「ニラ玉」。

れんげ食堂を初めて訪れた際、同行の編集者さんがあれこれ頼んでくれたメニューのなかに、チキン南蛮があった。何気なくそれを食べた時のことを今でもはっきりと覚えている。とにかく肉が柔らかくてジューシーで、かなり衝撃的な美味しさだったのだ。今日は、あれをひとりじめするべく、定食で頼んでやろうというわけだ。

その時にもうひとつ驚いたのがニラ玉で、なんと税込み198円という価格ながら、しっかりと美味しかった。チキン南蛮定食のサイドにぜひ招致したい。


「ホッピーセット」
それらのメニューをよどみなく頼み、さらには「ホッピーセット」(440円)も自然な流れで頼み、さて、れんげ食堂ランチ飲みの始まりだ。

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