あなたは褒められるのが好きですか?褒められるとちょっと照れてしまう人もいるかもしれませんが、褒められるのが嫌いな人は少数派、どちらかといえば嬉しい人が多いのではないでしょうか。
では、馬たちは褒められるとどのように感じているのでしょう。
この記事では、馬に接するうえで大切な「褒め方」についてご説明します。
馬は褒められるとどのように感じる?
そもそも、馬は褒められるとどのように感じるのでしょうか。それを理解するには、馬の初期調教をどのように行なっているかを知ると良いのかもしれません。
人を乗せる調教は「ブレーキング」(breaking、騎乗馴致)から始まります。
ブレーキングとは人に従って止まることではなく、馬同士のルールを壊し(break)、人と馬の約束事を教えるという意味です。
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ここで大切なのは、力や恐怖で馬を無理矢理押さえ込むのではなく、馬が自発的に人の指示に従いたいと感じさせること。そのためには「人の指示に従うとうれしいことがある」と馬が考える必要があります。
ブレーキングでは、馬が指示に従ったら即座に楽な状態にしたり言葉を掛けたり首をポンポンと愛撫。
最初は分からなくても、これを毎日繰り返していくことで「人の指示に従うと楽になったり、何となくうれしいことをしてもらえる」と理解するようになります。
それまでは子馬同士で自由に放牧場を駆け回っていた馬たち。
ブレーキングを経て、人に従ってじっとしていることや歩いたり走ったりすること、やがて人を背中に乗せることを学んでいきます。
褒めることはなぜ大切なのか
では、初期調教を終えた馬たちは褒めなくても良いのでしょうか。
答えはきっとお分かりですよね。
体が大きく力が強い馬たちと人が安全に楽しく接するためには、馬が人の指示に従うのは守らなければならない約束。その確認は毎日、馬の生涯を通して続きます。