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「耳で癒され、目でリラックス」“ぼーっとする時間”を獲得できる 「デジタル森林浴」とは?

ABEMA TIMES

 また、「uralaa」の活用法は他にもあり、辻木さんらの研究チームが行った調査によると、デジタル森林浴には実際の森林浴と同じように、副交感神経の働きの「上昇」や心拍数の「低下」、さらには「気分の改善」といった効果が見られたという。病院で脳に疾患を抱える患者向けに、「uralaa」を体験してもらうイベントなども開催し、こうした取り組みが認められ、「人間・環境学会(MERA)」学会賞を受賞した。

 辻木さんたちが掲げるミッション。それは「テクノロジーは私たちを幸せにしているのか?」。

「ITを使って効率性を上げていくことや、生産性を高めるところはすごく急進しているが、一方でそこについていくのに気持ちが焦ってしまったり、逆にストレスが増えることがあるんじゃないか。そういうところで自分たちが関わってきていたITを使って、幸せな気持ちというか幸福を求めていきたい」

 今後は、オフィスの会議室などに留まらず寝室や浴室など、身近な所で「uralaa」を利用できるようにしていきたいと話す辻木さん。

 景色を見ながらぼーっとするのもよし。または、自然を肴にお酒を飲むなんてのもよし。それぞれの形で「uralaa」を楽しんでほしいと話す。

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「世の中の仕事とか生活の中でぼーっとする時間ってありそうでない。ぼーっとするひとときが作れることは、このサービスの良いところなのかなと思う。『ちょっと疲れたな』『もっとワクワクする体験がしたいな』という時に、気軽に没入体験ができる世界を作っていきたい」

 こうしたVRは今後、ウェルビーイング(幸福で肉体的・精神的・社会的に満たされている状態)の方面でも広がっていくのか、東京大学バーチャルリアリティ教育研究センター(VRセンター)特任研究員の宮本道人氏に聞いた。

「ヘッドマウントディスプレイ型だと左右の視力が違った場合、かぶったときに無理が生じることがある。加えて、13歳以下の子どもたちだと視力が悪くなってしまう問題もあるのでゴーグルを付けなくても楽しめるのはいい。癒しとVRの研究はたくさんあるので、それぞれにカスタマイズして人間の幸福を高めていく取り組みは興味深い」

(『ABEMAヒルズ』より)

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