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大地震や津波の最悪想定は「冬の深夜」!危険な理由とリスク減対策

防災ニッポン

積雪で被害が大きくなる理由は、雪で津波に巻き込まれるリスクが高まるためです。積雪があると、積雪していない時に比べて避難に時間がかかります。さらに夜間になると、暗くて積雪の状態が把握しにくかったり、気温の低下で路面が凍結していたりする恐れがあります。余計に避難する時間がかかってしまうというわけです。

ちなみに、内閣府のワーキンググループによると、積雪がない状態での徒歩による避難速度が時速2.24kmであるのに対し、積雪時は時速1.79km、豪雪時1.08km、凍結時1.61kmとなっています。津波は一刻も早い避難が必要になるため、積雪による避難の遅れが命取りになります。
出典:内閣府「被害想定⼿法について(第1回ワーキンググループでのご意⾒を踏まえた⼿法の検討)」

また寒さも被害を拡大させる原因となります。高台に避難することができても、屋外だと低体温症によって命を落とすリスクが高まります。温暖なイメージがある四国や九州でも、冬の深夜となると気温は0℃前後まで下がります。このように、エリアに関係なく冬の寒さは危険なのです。

そのほか、冬は火を取り扱う機会が多いことや空気が乾燥しているため、地震によって火災が広範囲に広がることで被害の拡大が予想されます。

冬の災害で特に注意が必要なエリア

冬の地震や津波災害などで、特に注意が必要になるのは積雪が多いエリアです。特に豪雪になりやすい山陰、北陸、東北、北海道の海沿いは、避難に時間がかかるため津波から逃げ遅れてしまう可能性が高くなります。

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また避難所までの道が傾斜部になっている場所も避難が遅れる傾向にあります。内閣府のワーキンググループによる被害想定では、平野部の避難速度が時速2.51kmであるのに対し、傾斜部の避難速度が1.59kmになっています。
出典:内閣府「被害想定⼿法について(第1回ワーキンググループでのご意⾒を踏まえた⼿法の検討)」

もちろん傾斜があるということは、それだけ津波の影響が少ない高い場所に早く行けることにもなりますが、路面が積雪や凍結している状態で坂をのぼるのは転倒リスクも高く、雪道に慣れている人でも簡単ではありません。
以上のようなリスクを踏まえ、どう対処したらいいのかを見ていきましょう。

冬の地震、津波災害に備えるために必要なこと

冬の深夜に地震や津波が起きた場合、被害想定が最大になっているのは積雪や寒さ、火災などが理由です。そのため冬季には通常の備えに加えて、これらに対しての備えが重要です。

まず雪道については、できるだけ避難速度を落とさないことがポイントです。歩くコツとしては以下のポイントを参考にしましょう。

・歩幅を小さくして歩く
・靴の裏全体を路面につけて歩く
・歩くときは体の重心をやや前におく
・靴底がすべりにくい靴を履く(ゴム長靴など)

次に寒さ対策です。真冬の屋外にいることを想定した防寒着を用意しておくのがポイントです。災害対策用として防寒着一式を玄関先などに備えておくと、災害発生時に準備をする手間が省けます。

また夜間、特に深夜になると周辺の状況が分かりにくく、積雪があるとさらに状況を把握するのが困難になります。そのため、降雪がなく明るい時間帯に避難所を確認しておき、避難経路についても把握しておきましょう。

火災に対しては、日ごろの対策が重要になります。火の元の確認や消火器の設置をはじめ、カーテンやカーペット、寝具などを防炎品にしておくと火の燃え上がりを抑えることができます。冬の深夜を想定した備え。あわてないためにも、早め早めに対策をしましょう。

〈執筆者プロフィル〉
田頭 孝志
防災アドバイザー/気象予報士
田頭気象予報士事務所。愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数、防災マニュアルの作成に参画。

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