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藤井聡太氏もハマる「トレインシミュレーター」その魅力と可能性に迫る

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 「トレインシミュレーター」がフリークの心を惹きつける理由はやはり、ゲームを通して運転士の役割を疑似体験できる点だろう。本来であればその職につくことでしか経験できなかった専門的な操作を、自分がまるで運転士であるかのようにおこなえる点には、ゲーム以外のほかの遊びにはない魅力があるといえる。

 元来、「鉄道」はファンの多いジャンル。おそらく現実の運転士のなかには、大好きな鉄道に携われること・鉄道を運転できることなどを理由に、その道を志した人も多くいるはずだ。著名人では、タモリやくるり・岸田繁、元SKE48の松井玲奈、石原良純、中川家・中川礼二といった面々も、鉄道ファンとしてよく知られている。何を隠そう、『JR東日本トレインシミュレータ』の開発を担当した音楽館の設立者・向谷実(現・代表取締役社長)も、好きが高じてミュージシャンの道(向谷はフュージョンバンド・カシオペアのキーボーディストとしてメジャーデビューしている)からこちらへとやってきた一人である。

 そうしたファンが実車の運転とともに鉄道の魅力にあげるのが、車窓から見える景色だ。各路線にはその路線ならではの風景があり、それを座席から眺めるのもまた、彼らにとって鉄道の楽しみ方のひとつとなっている。自然や別の鉄道との往来、乗客の表情、駅舎などはその一例。さまざまな要素から各路線が持つ個性を感じとるのが、鉄道ファンのたしなみなのだ。

 その意味において、「トレインシミュレーター」には別の魅力もある。それが、運転士の目線で車窓を楽しめる点だ。近年ではハード・ソフトの性能向上にともない、よりリアルな風景の再現も可能となった。YouTube上にある『JR東日本トレインシミュレータ』の配信動画では、プレイヤーが車窓からの景色にあわせ、独自のエピソードやうんちくを語るシーンも見受けられた。

 また以前と比較し、出かけることが躊躇されがちなコロナ禍においては、各路線にある風景を自宅にあるモニターの前で体験できる良い機会にもなっていくだろう。現時点では、ローカル線までを盛り込んだタイトルは発表されていないが、今後の需要によっては、実現の可能性もゼロではないはず。2021年7月に発売となった岐阜を舞台にしたバイクによる旅ゲーム『風雨来記4』が好評だった点にも、同ジャンルの可能性が眠っていると言えそうだ。

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 将来的には、VR技術の活用にも期待がかかる。これから先、もっとも伸びしろのあるジャンルのひとつが「トレインシミュレーター」なのかもしれない。

 藤井聡太氏を魅了する「トレインシミュレーター」。2022年12月15日には、Nintendo Switchで『鉄道にっぽん! Real Pro 特急走行! 名古屋鉄道編』も発売される。気になる方は実際に遊んでみてはいかがだろうか。
(文=結木千尋)

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