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5分で分かるカント哲学 – 人類への希望を貫いた哲学者・カント

ホンシェルジュ

人種や宗教を超えて、人間は他者と分かり合えることができるのか?
この重要なテーマに対して、哲学者のイマヌエル・カントは「理性を正しく使えば、分かり合える」とし、最後まで人間の“理性”を信じ続けました。人々が憎しみ合い“分断”が進む現代社会において、カントを学ぶ意義は大いにあるのではないのでしょうか?

今回は、カント哲学の“核”となる部分を分かりやすく解説していきます。

カントを理解するキーワードは“理性”

カントに入る前に、デカルトに少し触れたいと思います。理性の考え方に関して、カントはデカルトを継承しているからです。

 

私たち日本人の感覚からすると、理性とは「合理的に考える能力」と言ったところでしょうか? しかしヨーロッパの人々からすると、理性とはもっと高尚なもの。“神”を意識する能力を意味し、神との関係性の中で語られるのです。

 

デカルトが活躍した時代は17世紀になります。当時、ヨーロッパ学問の重要なテーマは「神とは何か」について。多くの学者や知識人たちが、様々な主張を繰り広げました。

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理性とは神からの贈り物

デカルトの神に対する結論は、以下の通りです。

 

神は全知全能の存在であり、私たちの世界を制作した。神は、私たち人間も作ったのだから人間は神の一部である。私たちに備わっている考える力、つまり“理性”は神からの贈り物であり、誰にでも平等に分け与えられている。理性を正しく使用できれば、神が作った世界の“真理”を知り、神を理解できる。

 

デカルトはこのように主張しましたが、同時に次のような疑問が生じます。

 

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