PlayStation用ソフト『ロックマンDASH 鋼の冒険心』(カプコン)

【画像】えっ、今後消える可能性…? こちらが国民的RPGのイケナイ装備です(5枚)

何十年でも待ってる…開発中止になった幻のゲーム

 技術の発展で、近年のゲームタイトルにはさまざまなCG技術やグラフィックが実装されています。しかし、新たに続々と新作がリリースされていても「過去にワケありで開発中止になった幻のゲーム」を忘れられず、いまだに開発の再開を待ち望んでいる人も多いようです。

「開発中止になったゲーム」と聞いて、多くの世代が真っ先に思い浮かべるタイトルとして、カプコンの「ロックマンDASH」シリーズが挙げられます。1997年発売のPlayStation用ソフト『ロックマンDASH 鋼の冒険心』を始まりとしたシリーズで、3Dシューティングアクションに、探索や情報収集、武器管理などが加わった斬新なタイトルです。

 2000年に『ロックマンDASH2』が発売されて以降、正式な続編の音沙汰はしばらくありませんでした。続編『ロックマンDASH3』の開発プロジェクトが発表されたのは、10年後の2010年でした。2011年には「ニンテンドー3DS×CAPCOM プレミアム体験会」と称したソフト試遊会に出展のめどが立っていたものの、東日本大震災でイベント自体が中止になってしまいました。その後、体験版も配信延期で公開できないまま、プロジェクトは2011年7月に中止が発表されました。

 また、開発途中でゲームの方針が大きく変化した関係で、結果的に幻の存在となった作品も存在します。ハドソンの大人気シリーズ「桃太郎伝説」の3作目『桃太郎伝説II』も、元々はかなり毛色の違う作風での開発が進められていました。「桃太郎伝説」シリーズといえば、おとぎ話の『桃太郎』を踏襲したキャラクターたちの存在感が強いですが、3作目は当初、桃太郎ではない主人公で話が進んでいたと明かされています。

 開発初期段階の主人公は、プレイヤーの分身であり鬼退治の意思を受け継ぐ者、その名を「桃太郎セブン」とされていました。ジャンルもSF的なメカバトルRPGを予定しており、鬼や村人などもメカになって登場する予定だったとのことです。

 それまでの『桃太郎伝説』とはかけ離れた世界観で、もし本当にリリースされていたら、「斬新で興味をそそられる」人と「雰囲気が違いすぎる」と感じる人とで賛否が分かれそうです。



『ファイナルファンタジーIV』 画像はニンテンドーDS向け移植版(スクウェア・エニックス)

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同時開発で話が進むも、まさかのお蔵入りとなった名作シリーズ

 制作方針の変更で幻となった作品でいえば、ファミコン版『ファイナルファンタジーIV』(以下、FF4)もファンの間でたびたび話題にのぼります。

 当時、『FF』は4作目と5作目の開発が同時進行で行われており、『4』はファミコン、『5』はスーパーファミコンで発売される予定でした。のちに各メディア雑誌で「FF5になる予定だった内容を、スーパーファミコン版のFF4として進める」と公表され、FC版『FF4』は開発中断となります。

 FC版『FF4』に関するうわさはさまざまなものが存在するものの、開発画面はおろかロゴも明らかになっていません。当時のゲーム雑誌「マル勝ファミコン」のインタビューに答えたスクウェア(現:スクウェア・エニックス)の広報担当によると、「FCのハードではシステム的に限界で、前作を超えられない。シナリオもお蔵入り」とのことでした。まさに幻のゲームといえる存在で、ネット上では「地味に気になってる」「機会があればシナリオだけでも出してほしい」との声が多くあがっています。

 現行で開発が進んでいた時代からかなりの時が過ぎましたが、こういった表に出ることなく消えた作品の存在には、ロマンや憧れ、好奇心をかき立てられます。