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【画像】え…っ? まさかの? これが最終章で「Dの一族」と判明したお馴染みの人気キャラです(3枚)

幻の島「ラフテル」はどこにある?

 最終章が始まって2年弱が経つも、未だに数多くの謎を残している『ONE PIECE』(著:尾田栄一郎)の大きなトピックといえば、多くの海賊が求めている「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」があるという島「ラフテル」の場所ではないでしょうか。

 ラフテルの場所についての考察は、さまざまな説が飛び交っており、最終的に何が正しいのか、気になっている読者も多くいることでしょう。今回は、そんなラフテルの場所を導く説をいくつか振り返りましょう。

 そもそもラフテルにたどり着いたのは、世界政府が誕生してからの800年の間では海賊王であるゴール・D・ロジャー率いるロジャー海賊団だけでした。ロジャーたちはそこである「宝」を目にして大爆笑し、「ラフテル (Laugh Tale=笑い話)」と名付けています。

 そして、物語冒頭で語る通り、ロジャーは処刑直前に「この世の全てをそこに置いてきた」と発言しており、この「そこ」という部分に注目したファンから、「そことは『底』のことでは?」という考察が浮上したのです。

 ラフテルは「偉大なる航路(グランドライン)」の最後の島と言われていたため、誰しもが海上にあると考えていましたが、「800年、誰もたどりつけなかった」という事実から普通の航海では到達できない場所の可能性が高くなり、さらに前述の「そこ」というヒントから、「海底にある」という説が立てられました。

 海底にはロジャーや「ジョイボーイ」とも関連が深い「魚人島」があり、ほかにも海の底に重要な何かが存在していても不思議ではありません。

 また、「ゾウ編」で登場したイヌアラシは、世界に4つ存在する「ロードポーネグリフ(歴史の本文)」が示した4つの点を地図上で結んだ時、その中心に「浮かび上がる」と発言していました。このセリフから、何らかの方法で海底から島が「浮かび上がってくる」という説もあります。

 ほかの有名な考察では、「南極説」が挙げられます。長年冒険を繰り広げたロジャーは96巻の966話で白ひげと光月おでんに、「「記録指針(ログポース)」の最終地点『水先星(ロードスター)島』に 遂に行き着いた」「喜々として上陸してわかった…!! そこが最後の島じゃねェと!!」と発言しています。このロードスター島に関して、これは「Lodestar=道しるべになる星=北極星」という意味ではという考察が出て、「ラフテルの場所は対極にある南極」という説も浮上しました。

 また3巻の19話や、96巻の967話では幼少期のシャンクスとバギーが「北極と南極はどちらの方が寒いか」という言い合いしている場面が登場しており、この会話がラフテルが南極にあることの伏線だと解釈している人もいるようです。

 南極は当然ながら極寒の地であり、「凍る」という言葉を連想しますが、空白の100年の時代に活躍したジョイボーイのものと有力視されている「麦わら帽子」(マリージョアにてイム様が所有中)が凍っていた(90巻906話)のも、この説に関係している可能性もあります。ジョイボーイはラフテルにひとつなぎの大秘宝を残していると考えられるため、南極を訪れた際に帽子が凍ってしまったと考えられないでしょうか。



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ラフテルと「ある巨大な王国」をつなぐ共通点

『ONE PIECE』で未だに詳しく明らかにされていない場所といえば、「ある巨大な王国」と呼ばれる、かつて繁栄していた国の存在もあります。なかにはその「ある巨大な王国=ラフテル」という説もあるようです。

 何が起きたのか分からない「空白の100年」の前、900年以上前に存在していたある巨大な王国とは、おそらく世界政府が滅ぼしたと考察されている国です。ロジャーやルフィら名前にDが入るキャラたちが末裔と考えられる、「Dの一族」が住んでいたという説も出ています。

 ロジャーと一緒にラフテルに到達した光月おでんは、日誌に「空白の100年」「Dの一族」「古代兵器」などを含む「世界の全て」を知ったことを記していました。「ラフテル=ある巨大な王国」であれば、世界政府樹立前の歴史を含めていろんなことを知れたのも納得です。

 上述した通りラフテルは、4つのロードポーネグリフによって場所が明らかになるとされており、ある巨大な王国もクローバー博士がポーネグリフを読み解いたことで存在が判明しています。

 またラフテルは世界政府から行くことを禁じられており、ある巨大な王国も世界政府が意図的に歴史をなかったことにした「空白の100年」に実在した国で、研究すること自体が違法扱いです。ある巨大な王国もラフテルも世界政府にとって不都合な存在で、今もなお目をつけられていることが分かります。

 そしてラフテルにひとつなぎの大秘宝(ロジャーいわく「とんでもねェ宝」)を残したとされているジョイボーイに関しては、「魚人島編」で彼が当時の人魚姫に対する謝罪文を刻んだポーネグリフも登場していました。ポーネグリフにもジョイボーイが深くかかわっていることから、「ラフテルとある巨大な王国とジョイボーイは大きな関連がある」と考える考察も出ています。

 さらに作中に登場するある巨大な王国(41巻395話)と、ラフテル(12巻105話、82巻818話)のイメージ図も、どことなく似ていました。また、イヌアラシがラフテルに対して「浮かび上がる」と表現し、クローバー博士もある巨大な王国の説明時に「浮かび上がる」と同じ言葉を使っているのも気になる点です。

『ONE PIECE』世界の歴史の謎は、最終章のどこかのタイミングで明かされるはずですが、それはルフィたちがラフテルを訪れるときなのかもしれません。