花澤香菜さんが甘露寺蜜璃役を演じた、『鬼滅の刃』ワールドツアー上映のビジュアル (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

【画像】たどたどしさに「キュン!」 人気声優の初期出演作品とは(4枚)

何度も聞きたくなるピュアさに「ハマる」

 人気声優がTVに出ることも増えた昨今、現在の演技や声を聞く機会は多くても、彼らのデビュー当時の声を聞く機会はなかなかないかもしれません。実はとても有名な作品に出ていたり、とても初々しい演技をしていたりと、そのピュアさは一見の価値ありです。SNSでも「キラキラしてた」「影薄いけど体張ってた」と評判の人気声優3人の初期出演作とは、どんな作品だったのでしょうか。

下野紘さんが「神名綾人」を演じた『ラーゼフォン』(2002年1月~放送)

 下野紘さんは、現在は「鬼滅の刃」シリーズの我妻善逸役をはじめ、さまざまな人気キャラを演じている声優です。初出演かつ初主演作品では『ラーゼフォン』の主人公、神名綾人を演じました。

『ラーゼフォン』は、『宇宙戦艦ヤマト2199』を手掛けた出渕裕監督と、『鋼の錬金術師(2003年版)』『交響詩篇エウレカセブン』を手掛けたアニメ制作会社BONESが原作を担当した、オリジナルアニメです。人類と侵略者MU(ムウ)の戦いの物語で、綾人は人類を守るパイロット「奏者(オリン)」としてMUと戦う人物でした。

今の下野さんと比べると初々しさが残り、声も若い印象ですが、そこが運命に翻弄される綾人のキャラクターにも重なります。 初主演にもかかわらず、かなりリアルな叫び声をあげる下野さんの演技に注目です。この作品は、「dアニメストア」「U-NEXT」「Amazonプライム・ビデオ」などで見ることができます。

花澤香菜さんが「守凪了子(かみなぎ・りょうこ)」を演じた『ゼーガペイン』(2006年4月~放送)

 花澤香菜さんは優しく透明感ある声が「まるで天使」と人気の声優です。『ゼーガペイン』でアフレコのレギュラーを務めるのが2回目だった花澤さんは、当時、守凪了子と同世代の17歳でした。

『ゼーガペイン』は、「機動戦士ガンダム」シリーズを手掛けるアニメ制作会社「サンライズ」が制作したオリジナルアニメです。『藍より青し』『セイバーマリオネットJ』などを手がけた下田正美氏が監督を担当し、奥深い設定と壮大な世界観が、根強い人気を誇る作品です。ある転校生との出会いをきっかけに巨大ロボットとの戦いに巻き込まれていく物語で、了子は主人公のキョウを支える役どころでした。

花澤さんの素朴で体当たりな演技は、ネット上で「味のある棒読子」「棒声優」などと書かれたこともありました。 そんな彼女を支えたのは、マネージャーの「声が良いから辞めないで」という言葉だったそうです。

 今ではその高い演技力が評価され、『鬼滅の刃 -刀鍛冶の里編-』で活躍した甘露寺蜜璃(かんろじ・みつり)役などの人気キャラを演じています。花澤さんのフレッシュな演技を体感できる『ゼーガペイン』は、「dアニメストア」「バンダイチャンネル」「Amazonプライム・ビデオ」などで見ることができます。

鈴村健一さんが「モーリー」を演じた『マクロス7』(1994年10月~放送)

『マクロスF』がデビュー作となった鈴村さんは、バルキリー部隊「新生ダイアモンドフォース」のモーリーを演じました。

『マクロス7』は、「マクロス」シリーズの第一作『超時空要塞マクロス』の世界設定を受け継いだ作品です。主人公の熱気バサラ(ねっき・ばさら/CV:声・神奈延年、歌・福山芳樹)のセリフ「俺の歌を聞け!」は後のシリーズ作品でもオマージュされています。

 鈴村さんの、少したどたどしさの残る演技に、ネット上では「そこがかわいい」と評判を集めています。そして2002年には、『超時空要塞マクロス』の前日譚『マクロスゼロ』で主人公・工藤シン(くどう・しん)役を演じました。

 現在はTVアニメ化が発表された『鬼滅の刃 -柱稽古編-』で登場する伊黒小芭内役など、鈴村さんはさまざまな有名作品で活躍しています。なお、鈴村さんの初々しい演技を見られる『マクロスF』は、「dアニメストア」「U-NEXT」「Amazonプライム・ビデオ」などで見ることができます。

 今をときめく人気声優たちの、初期出演作をあなたはいくつ知っていましたか? その活動歴の長さや、現在の演技との違いに、驚いた方もいるのではないでしょうか。声優たちの初々しい演技を知り、改めて最新の出演作を聞き比べると、新たな楽しみ方を発見できるかもしれません。

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