最後に覚える呪文ベギラマを取得するころには、物理で押し切れるので使う頻度は低い。初代『ドラゴンクエスト』(スクウェア・エニックス)

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使い勝手が悪すぎる!?  FC版『ドラクエ』シリーズの戦力外呪文

『ドラゴンクエスト』シリーズの呪文には さまざまな効果があります。使用頻度の高いギラ系、ラリホー系、ルーラなどは全編を通して重宝します。しかし、なかにはコスパが悪かったり、効果の理解が得られなかったりという理由で、ほぼ使わずクリアしてしまう呪文もありました。今回は「FC版」4作のほぼ使わなかった、「戦力外呪文」を振り返ります。

無印『ドラゴンクエスト』 道具で代用できるあの呪文

 10種類の呪文を覚える無印『ドラゴンクエスト』では、ホイミやベホイミという回復呪文は全編通して重要で、ラスボスまで使用します。ラリホーやマホトーンのような補助攻撃呪文も実力差が拮抗するモンスターや、一撃で倒せない敵には効果的な対処方法です。攻撃呪文のギラも、覚えたての序盤は頼りになります。

 そんななか、ほぼ使用しないのがダンジョンのなかを照らす「レミーラ」ではないでしょうか。道具のたいまつより広範囲に照らしてくれて有用ではありますが、たいまつはダンジョンを出るまで有効なのに対し、レミーラは歩数により徐々に照らす範囲が狭くなり、やがてゼロになります。しかも繰り返しプレイしているとダンジョンの正解ルートを覚え、たいまつすら必要としなくなるので、レミーラは最も使わない呪文ではないでしょうか。

『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』 自己犠牲と蘇生の呪文所持が1人では使いづらい

 22種類と増えた『ドラクエII』の呪文では、ムーンブルクの王女の呪文は最初に覚えているベホイミをはじめ、シリーズ初出の全回復のベホマは重宝します。攻撃呪文もグループにダメージを与えるバギ、全体攻撃にして最大のダメ効果があるイオナズンは、放っていて爽快さもある呪文です。

 また、暇つぶしや戯れで放つパルプンテは、その詠唱結果の衝撃もあり記憶に残る呪文でした。かたやサマルトリアの王子もホイミ、ベホイミをはじめ補助のスクルト、移動系のルーラ、蘇生のザオリクといった便利な呪文を覚えます。

 そんななか、戯れ以外で使わないのが「メガンテ」です。自分を犠牲にモンスターを全滅させるという呪文ですが、リザルトで経験値やゴールドを得られないというデメリットがあります。

 しかもサマルトリア王子はザオリクとルーラを持つため、メガンテで死んだあと、キメラのつばさや世界樹の葉を持っていなければ詰みです。このような事情もあって、いかにピンチであっても選択肢に入ってこないため、メガンテは使う機会がないように思います。



呪文シャナクは、ただで呪いを解くことができるが、そもそも呪いにかかることが滅多にない。Nintendo Switch『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(スクウェア・エニックス)

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代わりになる呪文でボミオスの存在価値がなくなる!?

『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』 素早さは下げるのではなく、上げればいい

 前作の22種類から60種類にまで増えた『ドラクエIII』の呪文に関して、魔法使いが唱えるメラ系、ギラ系、イオ系などの攻撃呪文は強力です。また、前作で使いどころが難しかったメガンテは、当作では僧侶と賢者が習得する呪文ですが、ザオリクなどの蘇生呪文は僧侶のほか勇者、賢者も唱えることができるので、メガンテの活躍も場は少し広がったように思います。

 その他、『ドラクエIII』ではフバーハ、バイキルト、『II』のスクルト、ルカナンから派生したスカラ、ルカニなど、戦闘で大いに役に立つサポート系呪文があるなか、使い勝手が悪いのがモンスターの素早さを下げる「ボミオス」です。耐性持ちがいるうえ、味方の素早さを上げるピオリムは100%効くので、こちらを使用することが多くなり、相対的にボミオスの存在感はなくなります。

 また、フィールドで使用する呪文はラナルータ、インパスなど便利なものがありますが、覚える頃には必要な状況がないのがレムオルです。姿を消す呪文ですが、代替のアイテム「きえさりそう」があるので、使い道がわからない呪文でもあります。

『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』 メタル狩りに重宝したあの呪文がナーフ

 前作よりやや減り、『ドラクエIV』の呪文は58種類となりました。前作では存在したボミオス、レムオル、そして、呪いを解けるシャナクなどが姿を消しています。『ドラクエIII』で攻撃および補助攻撃呪文の体系が確立されたためか、大きな変動はありません。

 そんななか新規で登場したのが、戦闘に出ている4人の15MPを消費し敵1匹に大ダメージを与えるミナデイン、自己犠牲を引き換えに、味方のHPを全回復させ、死んでいるものも生き返らせるメガザルでした。このふたつはコストがかかりすぎるため、使用する局面が限られますが、強力です。

 いずれも便利で強力な呪文ばかりで戦力外というほどのものはありませんが、ひとつ選ぶなら、「ドラゴラム」をあげさせてもらいます。『ドラクエIII』から登場した呪文で、ドラゴンに変身し炎で大ダメージを与えるというものです。逃げられなければ、はぐれメタルをも確定で倒せるという優れた呪文でしたが、『ドラクエIV』ではナーフが入り、攻撃ダメージが弱体化します。はぐれメタルに対しても前作のような効果がなくなりました。

 ただそもそもドラゴンに変身するというロマンのある呪文の側面もあるので、重宝する方もいると思います。

 ここまで完全主観でいくつか戦力外呪文をあげさせてもらいましたが、人それぞれある程度使わない呪文はあったのではないでしょうか。使い方の工夫や効果の理解が深ければ、これらも便利に使えたのだと大人になってから思いますね。