「ドラゴンボールZ BLOOD OF SAIYANS SPECIAL X 孫悟空 界王拳ver.」(バンプレスト)

【画像】リスクデカい「20倍界王拳」のさく裂シーン!

修行段階で死にそう?

 バトルマンガでは、それぞれのキャラが「奥の手」とも言える大技を持っていることも珍しくありません。なかには使用者自身が技を制御できなかったり、肉体的な限界越えてしまったりすることもあり、読んでいて固唾を飲んだ経験もあるでしょう。今回は、「週刊少年ジャンプ」の作品から、印象的だった限界突破の大技を振り返っていきます。

 有名な必殺技が多数ある『ドラゴンボール』では、天津飯が繰り出した「新気功砲」が「危険な技」として有名です。これはもともと天津飯が使っていた「気功砲」のパワーアップ版で、一点に集中させた気を一気に放出するものでした。そもそも「気功砲」自体も使用者の寿命を削る危険な技で、亀仙人は天津飯の師匠・鶴仙人に「教えてはならん技を教えおって」と、怒りをあらわにしています。

 天津飯は「サイヤ人編」にてナッパに何回も気功砲を放った結果死亡し、「人造人間・セル編」では18号を逃がすために「新気功砲」を使って第二形態のセルを足止めするも、著しく消耗してしまいました。自身の寿命をも縮める技に、ネット上には「全力で繰り出すと本当に逝く技」「命の消耗エグすぎ」と、「危険な技」の代表例として認知されています。

 また孫悟空がサイヤ人に対抗すべく、界王のもとで伝授された「界王拳」は、その倍率によって戦闘力が何倍にもなる技です。しかし、体の限界を超えて使用した際の反動は凄まじく、悟空の体が耐え切れるかどうか、というせめぎ合いになります。

 悟空はベジータ戦で3倍界王拳を繰り出し、ベジータを驚愕させました。「界王拳みたいなぶっ壊れ技は他にはそうそうない」「こういう命削るタイプの強化はバトルマンガのロマン」「20倍界王拳でもフリーザ倒せなかった時の絶望感たるや」と言われています。

 その他、『聖闘士星矢』からは、龍星座(ドラゴン)の紫龍の必殺技である「廬山昇龍覇(ろざんしょうりゅうは)」が挙げられていました。この技は体力消耗時に使用すると、全身の血管が破れて死に至るという危険な技。また紫龍は「廬山亢龍覇」という、決死の大技も持っています。

 こちらは羽交い締めにした敵と共に天空に舞い上がり、摩擦熱で敵を自身ごと消滅させる技です。死をも厭わぬ覚悟で次々に大技を放つ紫龍の姿に、「紫龍の自己犠牲の美学に引き込まれる」といった声もありました。この技は紫龍の師・童虎からは、禁じ手として封印するように言われています。

 他にも『キン肉マン』では、「キン肉族三大奥義」のひとつとされる「マッスル・スパーク」が登場しました。術者の身体への負担が尋常でなく、多用したキン肉スグルが昏睡状態になってしまった危険な技でした。

 これらの危険な技の数々に、「『一応教えるけど使ったらいかんぞ』みたいな技、なんで教えるんだよ……」「絶対、練習中にも何人も死んでいるはず」といった声も上がっています。

 その他、『地獄先生ぬ~べ~』の玉藻京介の「滅気怒(メギド)」、『魁!!男塾』の男塾死天王・影慶の「愾慄流・穿凶毒手拳」など、いろんな危険な技が挙げられていました。しかし、使った彼ら全員が使用後死亡して、その後出てこなくなったのかと言うと、そういうわけではありません。「教える師匠側は、『使うな』っていいつつ、弟子が工夫してその危険性を乗り越えて成長してくれることを願っているのでは」と考える人もいるようです。