8月28日(日)にBS12で放送される『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』 (C)西﨑義展/2014 宇宙戦艦ヤマト2199 製作委員会

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大幅に割愛されていたオリジナル版

 滅亡寸前の地球を救うため、はるか大マゼラン星雲にあるイスカンダル星まで旅をするSFアニメ『宇宙戦艦ヤマト』は、日本アニメ界における金字塔的な作品です。1974年~75年に日本テレビ系で全26話が放映され、視聴率は伸び悩やんだものの、TVシリーズの再放送や1977年に公開された劇場版の大ヒットにより、熱狂的なファンを生み出すことになりました。

 当初は3クール、最大で4クールの放映を想定していたオリジナル版の『宇宙戦艦ヤマト』でしたが、残念なことに2クールでの打ち切りとなってしまいました。そのため、ヤマトがイスカンダル星に到着し、地球に帰還するまでは2話で描くという駆け足的な終盤となっていました。

 本来なら、地球に辿り着く途中も、さまざまな事件や事故が起きたに違いありません。イスカンダル星までの旅を経験し、主人公の古代進もかなり心境の変化があったはずです。オリジナル版では割愛されていたヤマトの帰路にフォーカスを絞ったのが、劇場アニメ『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』(2014年)です。

 2022年8月28日(日)の夜7時から、 BS12の「日曜アニメ劇場」で放映される『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』の見どころを紹介します。

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ガミラスの残党と遭遇する古代進

 オリジナル版のTV放送から40周年を記念して製作された『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』は、オリジナル版の大ファンだった出渕裕監督が『宇宙戦艦ヤマト2199』に続いて手掛けた作品です。出渕監督のオリジナル版に対する熱い想いが感じられる、『宇宙戦艦ヤマト2199』のサイドストーリーとなっています。

 イスカンダル星で汚染浄化システム「コスモリバース」を入手したヤマトは、地球への帰還を急いでいました。沖田十三艦長の体調はすぐれず、副官の真田志郎、戦術長の古代進らはその穴を埋めようと尽力しています。

 デスラー総統を失ったガミラス帝国とは暫定的な和睦を結んだヤマトでしたが、ガミラス側の軍人たちにはヤマトに恨みを持つ者が少なくありません。七色星団での決戦の生き残り兵であるバーガー少佐も、ヤマトを憎んでいました。

 そんな折、ヤマトは新たなる敵・ガトランティスの攻撃を受け、謎の惑星に一時避難します。情報収集のため惑星に上陸した古代進、新見薫、桐生美鈴らは、バーガー少佐をはじめとするガミラスの残党と遭遇するのでした。古代進は無益な戦いは避けようとするのですが……。



『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』場面写真(C)西﨑義展/2014 宇宙戦艦ヤマト2199 製作委員会