元親友のライバルキャラたち

 対立関係にあってもやはり友。嫌っているわけではないのに戦わなくてはならない、悲しき運命に胸が痛くなります。この記事では、かつて親友だった敵キャラを3人ご紹介します。

【画像】敵から最高のライバルになったキャラ(5枚)

※この記事では、『呪術廻戦』のまだアニメ化されていないシーンの記載があります。原作マンガを未読の方はご注意ください。

夏油傑『呪術廻戦』



著:芥見下々『呪術廻戦』第9巻(集英社)

 日本に4人しか存在しない「特級呪術師」のひとりで、五条悟とは同級生でした。元々、呪術は弱者(非術師)を守るためにある、という思想の持ち主でした。しかし、呪力を持った双子の少女が虐待され、監禁されている光景を見て、「非術師は猿」という真逆の結論に至ります。その後、100人を超える一般人を呪殺して呪術高専を追放され、「最悪の呪詛師」と呼ばれる存在になります。

 かつては五条とは実力が互角な術師として、任務をふたりでこなすことが多く、「私達は最強なんだ」というほどの名コンビでした。お互いを下の名前で呼び合い、対立関係にある現在でも、五条が「僕の親友だよ、たった一人のね」という発言していることや、夏油も五条をかつての親友と認識していたことから、お互いに唯一無二の友人であったことが分かります。

うちはサスケ『NARUTO』



著:岸本斉史『NARUTO』第43巻(集英社)

 うちは一族の数少ない生き残りで、アカデミーを首席で卒業した天才です。第7班としてナルトとサクラと一緒に、はたけカカシの元で任務を遂行していました。しかし、一族を皆殺しにした兄・イタチへの復讐のために里を抜けてしまいます。

 サスケにとって、最初はうざいやつ、という印象だったナルト。しかし、第7班として共に行動していくうちに、友と認識していくようになります。抜け忍になってからはイタチへの復讐、そして木の葉の里への復讐のために、ナルトとの縁を切ろうとします。このような行動から、情を捨てたいサスケにとって、なかなか捨てることのできなかった大切なつながりだと伝わってきます。

百夜ミカエラ『終わりのセラフ』



原作:鏡貴也、マンガ:山本ヤマト『終わりのセラフ』第2巻(集英社)

 8歳の頃は孤児院の最年長であり、リーダー的存在でした。地下に囚われた孤児院の仲間が、良い生活を送るために自分の血を進んで吸血鬼・フェリドに差し出していました。地下都市脱出の工作を密かに練っていたミカエラたちでしたが、その計画がばれてしまい、死にかけます。そこで、吸血鬼・クルルに血を与えられ、吸血鬼として生きながらえるのです。

 百夜孤児院の正体を知ったミカエラは、汚い人間たちから優一郎を助け出す、という心情の元に行動しています。この目的のためなら、孤児院の子供たちの仇であるフェリドとも手を組むほどです。優一郎への依存にもとれる、その感情は友情では語り切れないほどです。