■『ブラック・ジャック』の本名は“間黒男”

なんでブラック・ジャックなの? 外人、それとも日本人?

ブラック・ジャックの本名は間黒男(はざま くろお)である。この本名からわかる通り日本人なのだが、なぜブラック・ジャックと呼ばれているのだろうか? それは、漫画の中で語られている。ブラック・ジャック本人が、黒はブラック、男はジャックだからブラック・ジャックだと説明しているのだ。

手塚治虫公式サイトより

コミックスの折り返しで語られた内容として、ブラック・ジャックには海賊の旗という意味があり、高額な手術代をとってメスで切りきざむ主人公のさまから海賊に見立てたとも。お察しのとおり、間 黒男(はざま くろお)という名前も「真っ黒(まっくろ)な男(おとこ)」から真を間に変えてつけられたと言われている。

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莫大な代金を請求する神の手を持つ男

手術の腕は神業といわれる医者。法外な手術代を取る医者。そして無免許のもぐりの医者。ブラック・ジャックは普段人里離れた荒野の診療所に、自ら命を助けた助手のピノコとひっそり暮らしている。

そんなブラック・ジャックのもとには、医者から見放されたさまざまな患者たちが最後の望みを託してやってくる。死を前にした重症の患者を奇跡的に助ける代わりに、莫大な代金を請求するのがいつものパターン。

お金持ちはもちろん庶民にも容赦なく高額な手術代を突き付けるが、貧しい親子などには結果的に安値や無料で手術を行うことも。さまざまな人間ドラマと斬新な医療現場を描写した医療漫画のパイオニアである。