【東京・森下】 山利喜

「山利喜」は、大正時代から続く東京森下の老舗酒場。戦後の復興めしとして煮込みを出したところ評判となり、以来名物となりました。店舗は2009年に建てられ、地上5階建ての建物になりましたが、店内の雰囲気は老舗酒場のムードがそのまま残っています。

おすすめは、煮込み鍋と焼き台を目の前にしたカウンターの一人飲み。名物の煮込みは、セロリ、パセリ、ローリエのブーケガルニが出汁になり、赤ワインも入っています。欧州のシチューに近い風味があり、日本の牛モツ煮込みとも異なる味わいです。野菜や豆腐はなく、ギアラ、シロ、そして琥珀色に染まった玉子が入っています。ビールや酎ハイとの相性が良いだけでなく、ワインとの相性も抜群です。

住所:東京都江東区森下2-18-8
アクセス:都営地下鉄「森下駅」徒歩すぐ
公式HP:山利喜

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【東京・十条】 斎藤酒場

「斎藤酒場」は1928年に酒販店として創業しました。戦後、二代目が酒場に業態を変更し、現在は三代目の女将さんが店を切り盛りされています。

この酒場の魅力は、なんといっても“建物”。大正末期の建物で、築100年を越える天井の高さはどこか銭湯のような雰囲気を感じさせます。長い年月、人々が集い続けたことで飴色に染まった空間にかかる黒い短冊札が実にかっこいいです。

ここで味わえる名物は、国産大豆100%のヤッコとうふとポテトサラダ、串かつです。女将さんの丁寧な接客も魅力の一つです。「斎藤酒場」は、東京に残る価値の高い酒場遺産ではないでしょうか。この素晴らしい酒場が、いつまでも変わらずに残り続けることを願っています。

住所:東京都北区上十条2-30-13
アクセス:JR「十条駅」徒歩すぐ
公式HP:斎藤酒場