お気入りの「クルマ」長く乗りたい! じゃあ新車から「10年」維持した場合、一体どんな修理が発生するの?

新車から10年間にわたって同じクルマに乗り続けようとした場合、一体どんな部品を交換する必要があるのでしょうか。

愛着のある「クルマ」は長く乗りたいものですが…

 お気に入りのクルマは長く乗り続けたいものですが、製造から年数を重ねていくにつれ、修理だけでなく部品を新しいものに交換する必要も発生します。
 
 新車から10年間クルマに乗り続けようとした場合、一体どんな部品の交換が必要になるのでしょうか。

 まずは、“1年あるいは数年おき”といった短いスパンで交換しないといけない「消耗品」を見ていきます。

 例えば、「エンジンオイル」や「エンジンオイルフィルター(エレメント)」は、半年から1年ごとの交換が推奨されています。

 また「ワイパーブレード」も1年から2年と、定期的な交換が必要とされるパーツです。

 そのほか「バッテリー」の交換目安が3年で、10年乗るとすれば、3回は交換するタイミングが訪れます。

「ブレーキオイル」や「ラジエーター液」もバッテリー同様に3年での交換が目安のほか、「エアクリーナー」も3年から4年での交換が目安ということから、これらの消耗品についても10年間で3回は交換するでしょう。

 そして「ブレーキパッド」はたとえまだ厚みが残っていたとしても5年が交換目安ですので、最低でも2回は交換が必要です。

 10年という長い期間クルマに乗る場合、タイヤの交換も忘れるわけにはいきません。

 タイヤは使っているうちに擦り減り、残っている溝の深さが1.6mmになると「スリップサイン」という△マークがタイヤに現れます。

 このスリップサインが出ているタイヤで走行すると、整備不良と見なされ交通違反に該当しますし、たとえスリップサインが出ていなくても、3年から5年使ったタイヤはゴムが劣化し危険性が高まるため、やはり新しいタイヤへの交換が必要になります。

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交換目安が10万キロのパーツも多い

 さらにクルマを日常的に乗っている場合は、購入から10年経過する前に走行距離が10万kmを超えることは珍しくありません。

 そのため、“交換目安が10万km”というなかなか交換する機会のないパーツについても取り換える必要があるでしょう。

 例えば、エンジンを動かすための「タイミングベルト」や、冷却に必要な「ラジエーター」、「ウォーターポンプ」、さらにエンジンの力で発電を行う「オルタネーター」も10万kmが交換目安のパーツです。

 ほかには「ブレーキローター」、「ブレーキキャリパー」、「サスペンション」といった足回りのパーツも10万kmが交換・オーバーホールの目安になっています。

 これら交換目安が10万kmの部品は価格が高く、交換にも手間がかかるため工賃も高め。仮に総取っ替えとなると30万円から50万円と高額になることもあります。

 そのため、このタイミングでクルマを乗り換える人が少なくないのです。

 ちなみにハイブリッドカーの場合は、「駆動用バッテリー」が5年から10年が保証期間となっており、この期間内での交換が推奨されています。

 また、「補機バッテリー」は5年が交換目安。補機バッテリーが使えなくなるとハイブリッドシステム自体が起動できなくなるので、早めに交換しておくと良いでしょう。

※ ※ ※

 このように、10年と長い期間にわたって同じクルマに乗る場合には、交換スパンの短い消耗品に加えてエンジン回り、足回りの交換目安が長い部品の交換も必要となり、先述のように交換費用が高額になるケースもあります。

 クルマに愛着を持って「長く乗り続けたい」と考えている人は、こうした「部品の交換費用」が将来発生することも前もって頭に入れ、計画的な維持を検討してみてはいかがでしょうか。